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フェアの企画やイベント、本屋大賞……<br />レジだけじゃない 書店員の仕事

フェアの企画やイベント、本屋大賞……
レジだけじゃない 書店員の仕事

「本の話」編集部

本屋大賞の候補作は自腹で買っている?

  書店と言えば、サイン会やトークショーなどのイベントを行なうお店もありますね。

書店員の方々の仕事は、販売以外にどのような事をしているんですか? やはり自分で何かを企画したりしてるんですか?(千葉県 20代 女性)

 

二村知子(隆祥館書店)

 隆祥館書店では、3年前から「作家さんとの集い」という「トークイベント&サイン会」を開いています。「本」をもとにして、地域のお客様からの要望をお聞きしながら、作家さんに交渉したり、小説を書かれている作家さんはもちろん、その時、知りたい事柄例えば、原子力の研究をされてきた専門家や、また、あらゆる本のイベントの企画をしています。ちなみに今月は、『はじめての土偶』(世界文化社)という本を書かれた武藤康弘さんと譽田亜紀子さんにご登場いただきました。10月3日には、『いつか、あなたも』(実業之日本社)という小説を上梓され、在宅医療に従事されてきた医師で作家の久坂部羊さん、また10月5日には『炭水化物の食べすぎで早死にしてはいけません』(東洋経済新報社)の著者で、糖尿病の治療法として『糖質制限食』を唱えて多くの糖尿病患者さんから支持されている内科医の江部康二先生にご登場いただけることになりました。詳細はこちら http://atta2.weblogs.jp/ryushokan/

 この企画の回答者、三省堂書店の内田さんは学校図書館と連携して本のPOPを書いてみる授業を行なうなど、書店以外の活動にも力を入れている書店員さんのひとりです。そんな書店員さんたちがニュースになる大イベントといえば、毎年4月に行なわれる本屋大賞ですね。芥川賞・直木賞と並んで、受賞作がテレビや新聞のニュースにもなるほど大きな存在となっています。

毎年話題の本屋大賞というのがありますが、全国の本屋さんたちは、本を自腹で購入して読んでいるのですか? 「本屋さん」は、アルバイトやパートでも投票権があるのですか? 全国の本屋さんの意見をまとめるのはどなた(組織なら、どんなメンバー)なのでしょう?その季節限定のボランティア組織ですか? (京都府 40代 女性)

 

内田剛(三省堂書店神田神保町本店)

 本屋大賞も来年で12回目を迎えます。本は自腹で購入が基本ですが、先立つものがなく回し読みもしています。投票権は書店員であればオーナー社長でもアルバイトでも、キャリアに関係なく投票ができます。ただし、二次投票はノミネート10作品をすべて読み込むことが必須ですから、ハードルは高いと思います。まとめているのはNPO法人本屋大賞実行委員会。メンバーは書店員が中心で4月の発表会前後が集中して忙しくなりますが、本の普及活動を目的に年間を通じて活動しています。

 書店員の仕事には、他にも雑誌の付録組みやコミックのシュリンク包装(ビニールで一冊ずつパックする)、何より嫌な返品作業などいろいろあります。機会を改めてご紹介したいと思います。

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