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00年代バンドの解散事情 大山くまお

『バンド臨終図巻 ビートルズからSMAPまで』 (速水健朗・円堂都司昭・栗原裕一郎・大山くまお・成松哲 著)

文: 大山 くまお

ビートルズ、カルチャー・クラブ、T・レックス、おニャン子クラブにSMAP……古今東西191、一世を風靡した人気バンドの解散理由を全暴露、音楽ファン悶絶の名著が文庫に。刊行を記念して、各著者による文庫未収録のコラムを5日間連続で公開します!

『バンド臨終図巻 ビートルズからSMAPまで』 (速水健朗・円堂都司昭・栗原裕一郎・大山くまお・成松哲 著)

 本稿では、00年以降にデビューし、00年代のうちに解散してしまったバンド(グループ)の中から、主に日本のものを中心にまとめて取り上げてみたい。

 03年のデビューシングル「明日への扉」が90万枚という大ヒットとなったI WiSHは、ボーカルの川嶋あいがソロ活動に専念するため、05年に解散。しかし、川嶋のソロデビューは既定路線であり、彼女を売り出すための短期限定ユニットだったとも言われている。アイドル的な人気を誇ったガールズバンド、中ノ森BANDは05年にデビューするも、08年6月に音楽性の違いを理由に解散。中心メンバーだったAYAKO(中ノ森文子)が喉の手術を行った直後の解散劇だった。中ノ森は解散後、初のソロライブを10年1月に行っている。

 エイベックスの大型女性ボーカルユニットとして02年にデビューしたday after tomorrowは、3枚目のアルバム『day alone』リリース直後の05年5月に活動休止を発表。ボーカルのmisonoはソロデビュー後、タレントとして活躍中。ビーイング、エイベックスで曲提供を行っていた北野正人は作家活動に専念し、鈴木大輔はやはり鳴り物入りでデビューした女性ボーカルユニットgirl next doorに加入している。同じエイベックスの男性2人組バンド、BREATHは01年にデビュー、05年10月に解散。浜崎あゆみやEvery Little Thingなどに曲提供をしていたコンポーザーの菊池一仁が、路上で弾き語りをしていた金築卓也をスカウトして結成したバンドだったが、結局は音楽性の違いによって解散に至った。

 大瀧詠一の影響を色濃く受けたサウンドが話題を呼んだポップバンド、キンモクセイは01年にデビュー、紅白に出場するなど活躍したが、08年1月に活動休止。メンバーはソロ活動を行いながら、ツイッターで頻繁につぶやいている。

 00年に結成、04年にデビューした男性デュオ、サスケは09年4月に解散。ゆずのフォロワー的存在で、ファーストアルバム『Smile』はオリコン最高3位を記録したが、同じ形の男性デュオが淘汰されていく中で解散を余儀なくされている。03年にデビューした兄弟デュオ、平川地一丁目は08年8月に解散。デビュー当時15歳と13歳という年齢も話題を呼んだ。弟の林直次郎は俳優としても活動したが、08年に引退した。

 サスケと同じくストリートライブ出身のHIGHWAY61は00年結成、04年4月にメジャーデビュー。しかし、3枚目のシングル「サヨナラの名場面」が中島みゆきの「ファイト !」の盗作ではないかという騒動が持ち上がり、シングル、アルバムともに回収され、メジャー契約を解除される。再びインディーで奮闘したが、07年9月に解散した。

 女性デュオの花*花は00年のメジャーデビュー曲「あ~よかった(setagaya mix)」がオリコン最高5位を記録し、この年の日本有線大賞を受賞したが、わずか2年後の03年に活動休止。活動休止の理由は定かではない。09年には花*花名義で活動を再開している。花*花と似たタイプの女性デュオ0930(おくさま)は00年にメジャーデビュー、04年3月に解散。早々に売り上げが低迷し、03年からはまったくリリースがない状態だった。

 ミクスチャーロック勢では、01年にメジャーデビューした麻波25が04年に解散している。03年にメンバーのSHAKAN’BASSが大麻不法所持によって逮捕され脱退、04年にはHUNTERが体調不良により脱退し、残された3人では活動が困難となって解散に至った。

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バンド臨終図巻 ビートルズからSMAPまで
速水健朗・円堂都司昭・栗原裕一郎・大山くまお・成松哲・著

定価:本体980円+税 発売日:2016年12月01日

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