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『はんざい漫才』の読みどころを漫才で解説してみました!

『はんざい漫才』の読みどころを漫才で解説してみました!

文:三浦 昌朗 (漫才師(ロケット団))

『はんざい漫才』 (愛川晶 著)

出典 : #文春文庫
ジャンル : #エンタメ・ミステリ

三浦 ザ・ブラジャーズでしたっけ?

倉本 フロントほっくだよ!!

三浦 ま、似たようなもんだよ。

倉本 全然違うよ!! 勝手に登場人物かえないで下さい。

三浦 我々が初めて寄席に出た時のこと思い出してしまいましたよ。

倉本 いやあ、本当ですね。

三浦 はっきり覚えてますよ十年前ですよ、いや、十二年くらい前かな、あ違うわもう十四、五年前かな?

倉本 全然覚えてないじゃねえか!!

三浦 ザ・ブラジャーズの漫才で……。

倉本 フロントほっくだよ!!

三浦 「頼むから、そういう中途半端なボケはやめてくれ」っていうセリフがあるんだけど。

倉本 ありましたね。

三浦 何か自分に言われてる気がして、ちょっとドキッとしてしまったよ。

倉本 感情移入しすぎじゃないですか!!

三浦 あと、ザ・ブラジャーズが……。

倉本 フロントほっくだって言ってるでしょ。

三浦 ボケの種類を説明する所があるんですけど。

倉本 ありましたね。「しゃべくりの場合、『自虐ボケ』『過剰ボケ』『大げさボケ』なんかが主ですけど、漫才コントの場合は『キャラボケ』と『暴走ボケ』が中心になります。」ってね。

三浦 そこ読んでオレは思ったね。

倉本 ほう、何て。

三浦 へえーそうなんだーって。

倉本 知らなかったのかよ!!

三浦 勉強になるなーって。

倉本 良かったな、それは!! 台本はどうでしたか? 「タイムマシン」は。

三浦 あーあの、パンツアンドブラジャーの。

倉本 フロントほっくだよ!!

三浦 あれはやるとしたら難かしいな。ああいう台本書いた事ないしな。

倉本 なるほど。

三浦 でも良くできた台本だから、我々が所属する漫才協会の若手に高値で売りつけようかと思ってるよ。

倉本 やめろよ!!

三浦 あと「お化け違い」の方にでてくる「あたま山」って落語は、我々が所属する落語協会の前座さんに高値で売ろうと思ってるよ。

倉本 だからやめろ!! だいたい「あたま山」は古典落語だろ!!

三浦 でも漫才のネタが事件に絡んでくるっていうのは、どうなるのかなと思いましたよ。

倉本 今まで見たことないですからね。

三浦 義蔵役の金田一耕助はいいですよね。

倉本 違う違う、金田一耕助は関係ないですから。

三浦 あと、猫のマコ役の方はいい味だしてたよね。

倉本 誰だよそれ!! 猫は猫だろ!! というか、ナントカ役とかないから!!

三浦 スケキヨ役は……。

倉本 スケキヨ出てないだろ!!

【次ページ】

はんざい漫才
愛川晶・著

定価:本体760円+税 発売日:2016年04月08日

詳しい内容はこちら

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