- 2013.12.23
- 書評
しつこい肩こりに悩むあなた! 医学の知恵で肩こり改善!!
文:富永 喜代 (痛みの専門家・富永ペインクリニック院長)
『the rubber-tube stretch こりトレ』 (富永喜代 著)
ジャンル :
#趣味・実用
しつこい肩こり、いやですね。肩がこるだけでなく、そのうち首が回らなくなったり、ひどい時には頭が痛くなったりすることも!
実は私自身も子供のころから肩こりに悩まされ続けてきました。肩こり体操、半身浴、磁気テープから枕まで、いろいろ試すも効果なし。高校時代に内科検診で肩に貼った磁気テープをはがし忘れていて、検診医から「おばあさんみたいだな」と言われたことも、今は懐かしい思い出です。そんな私ですから、肩こり撲滅は人生最大の課題でした。
その後、私は医学部に進み、神経解剖学の授業を受けることになりました。そこで、あることに気付いたのです。それは“こり”を感じるポイントと痛みを感じるポイントが同じだということ。このポイントが痛いなら、原因となっている神経はこれだと決まる。この神経が原因なら、あの筋肉を刺激すればいい。こういった神経解剖学の理論に則れば、肩こりなんて簡単に治るじゃないか! と。そのおかげで今では年間1万人以上、肩こりに悩む患者さんを私のペインクリニックで治療しています。もちろん私の肩こりが治ったのは言うまでもありません。
そんな治療から得た成果を1冊に凝縮したのがこの本。西洋医学、東洋医学のハリ治療、ペインクリニック外来での臨床医学理論をベースに作られた、いつでも、どこでも、誰でもできる肩こり解消法です。
付録のラバーチューブには、つけただけで肩甲骨の位置を補正し、慢性的に硬くなった肩甲骨や背骨周りのインナーマッスルをほぐす効果があります。すると筋肉の間を通る体深部の血管が拡がり、血流が改善して炎症細胞や疲労物質を洗い流します。また、頭や腕を支える首や肩の筋肉の負担を軽減して、楽に正しい姿勢に矯正します。私が提案したストレッチとこのラバーチューブを組み合わせると、たった1分でも高い肩こり改善効果が現れるというわけなのです。
「マッサージを受けても肩こりが解消しない」「もっと簡単にこりをほぐしたい」なら、まずは気軽に楽しくこの「こりトレ」をお試しください。
ここでは7つあるストレッチのうち第3ストレッチをご紹介しましょう。頭とつながる首のつけ根がつまっているときにはこの方法が有効です。ストレッチするのは僧帽筋と呼ばれる背中の筋肉。これがほぐれると、延髄の痛み調節系に「良い情報」が伝わり、興奮した交感神経が抑えられます。
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