2015.12.16 特集

零式戦闘機に青春を賭けた7人の勇者
一機一艦体当たり 大黒繁男

文: 「本の話」編集部

『零戦 7人のサムライ』 (森史朗 著)

世界に冠たる傑作機――零式戦闘機。ミッドウェー海戦の敗北から始まる日本軍の落日は、零戦の落日でもありました。大空の彼方で、搭乗員たちが胸に刻んだ思いとは。

最初の特攻隊「敷島隊、大和隊の合同の出陣式」。左から、関行男、中野磐雄、山下憲行、谷暢夫、塩田寛、宮川正。大黒繁男と永峯肇はこの段階ではまだ指名されておらず、写っていない
『零戦 7人のサムライ』 (森史朗 著)

貧しい農家の長男として、学業優秀で将来を嘱望されながら、海兵団を志望。技量抜群であるがゆえに、最初の特攻隊員の一人になりました。戦闘機が爆弾を抱いて米国艦艇に体当たり――外道と評されたこの戦術を、ある少女との栗拾いの思い出を胸に、受け入れました。最初の特攻隊「敷島隊」の中に、途中で目標を変更して自爆を成功させた一機があります。驚嘆すべき冷静な判断力、平和な時代ならさぞ有意の人材になったであろう魂のほとばしり――この人物こそ彼に間違いない、と著者は信じます。

森史朗(もりしろう)

森史朗

1941年、大阪市生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒。専攻・国際関係論。日本文藝家協会会員。主な著書として、『敷島隊の五人(上下)』『零戦の誕生』『運命の夜明け──真珠湾攻撃 全真相』『暁の珊瑚海』(以上、文春文庫)、『ミッドウェー海戦(第一部、第二部)』(新潮選書)、『勇者の海』『空母瑞鶴の南太平洋海戦』(以上、潮書房光人社)、評論として『特攻とは何か』『松本清張への召集令状』(以上、文春新書)、『作家と戦争──城山三郎と吉村昭』(新潮選書)がある。

零戦 7人のサムライ
森史朗・著

定価:本体1,600円+税 発売日:2015年12月10日

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