マサチューセッツ工科大学(MIT)で物理学を教える70代の教授がWebのスターとなったのは2007年。MITは学内の授業をYouTube やiTunes Uで無料公開を始めていたが、アメリカ国内のみならず、イラクや中国の人々まで魅了して人気ナンバー1になったのがルーウィン教授の授業だった。その物理学入門教室を完全書籍化。

目次

  • 第1講  物理学を学ぶことの特権
  • 第2講  物理学は測定できなければならない
  • 第3講  息を呑むほどに美しいニュートンの法則
  • 第4講  人間はどこまで深く潜ることができるか
  • 第5講  虹の彼方に──光の不思議を探る
  • 第6講  ビッグバンはどんな音がしたのか
  • 第7講  電気の奇跡
  • 第8講  磁力のミステリー
  • 第9講  エネルギー保存の法則
  • 第10講  まったく新しい天文学の誕生
  • 第11講  気球で宇宙からのX線をとらえる
  • 第12講  中性子星からブラックホールへ
  • 第13講  天空の舞踏
  • 第14講  謎のX線爆発
  • 最終講  世界が違って見えてくる

1936年オランダ生まれ。マサチューセッツ工科大学教授。1965年オランダのデルフト工科大学で核物理学の博士号。1966年に招かれてマサチューセッツ工科大学の助教授に。70年代のX線宇宙物理学において数多くの発見をする。ウエブで公開されている「物理学1」の授業は、日常の何気ない事象の裏側にある物理学の不思議と美しさを伝える名物講座で、世界中に多くのファンがいる。父親はユダヤ人で、一族の半数がナチスのホロコーストの犠牲になっている。本書でもナチスドイツに祖父母がアウシュビッツに送られ即日ガス室送りになったことが綴られている。