作品
没後40年を迎えてなおファンの多い向田邦子作品を伊吹有喜、平松洋子、酒井順子、一穂ミチらが検証。
灘からの酒を積んだ荷船が忽然と姿を消した。舟番の三吉は数日後に死体で発見される。平蔵の息子の辰蔵がこの一件に関わって……。
夫を殺した男をさがして、武家の女・三千代は彦根を出奔、江戸に向かう。道中、彼女を狙うのも男、助けるのもまた男。異色仇討小説。
江戸で新たな恋人と暮らす三千代。夫の仇討ちを忘れかけたが、下手人の所在が分かり、初志貫徹するか葛藤するも事態は思わぬ方向に。
父親と長屋で暮らす茜は、母の形見の簪を盗まれたと火盗改めに訴え出た。平蔵の身代わりの忠吾は、解決を安請け合いしたのだが……。
火盗改メ裏方を勤める浜野与一は母の長患いに加え、子沢山で常に金の工面に追われていたが、ある口入屋に誘われて……全四編収録。
役宅の近くに出来た“どんぶり屋”は安くて上手いと評判の店だが働いているのはなぜか屈強な男たちばかり。不審に思った平蔵だが…。
大川に身投げをし謎の剣士に助けられた時、杉虎之助の波瀾の人生が幕開けた。幕末から明治へ、維新史の断面を見事に剔る長編。
浅草寺の雑踏で行き倒れが……。市中を探索中の粂八と平蔵は死体を改めるが、不審な傷が見受けられた。彼は何者かに殺害されたのか?
密偵の粂八が湯屋で見かけた若い男。潔癖症なのか、やたら体を磨きたてている。なにやら人に言えない深い悩みがあるようで……。
※未刊行の書籍は、刊行予定が変更になる場合があります。