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最新刊

陰陽師 烏天狗ノ巻
『陰陽師 烏天狗ノ巻』

定価:1,760円(税込)
発売日:2023/10/06

SNSで話題沸騰! 晴明と博雅に訪れた転機を描く「梅道人」や、蘆屋道満を主人公にした構想10年の傑作「殺生石」など、8編を収録。シリーズ第18巻。

気鋭の作家から 「陰陽師」への愛が続々!
  • 夢枕先生と博雅の愛の前で、 我々はただ無力だ……。 ― 阿部智里
  • 変わり続ける世であればこそ、決して揺らがぬ魂は これほどに気高く、美しい ― 澤田瞳子
  • 小さい頃から愛してやまない「陰陽師」。晴明と博雅は変わらず二人、濡れ縁で酒をのんでいるけれど、長いシリーズゆえの移りゆきも見えてくる。だから私は今日もまた、二人の会話を息を殺して聞いている。― 蝉谷めぐ実
  • 「陰陽師」を読めば、人ではないもの、 「妖し」の世界に入っていける。 私にとって、故郷のような物語です。 ― 武川佑

お知らせ

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作品紹介

死霊、生霊、鬼などが人々の身近で跋扈した平安時代。陰陽師安倍晴明は従四位下ながら天皇の信任は厚い。親友の源博雅と組み、幻術を駆使して挑むこの世ならぬ難事件の数々。

登場人物

  • 安倍晴明
    安倍晴明(あべのせいめい)

    作中では生没年不詳。母親が狐で「化生ノ者」という風聞もある。賀茂忠行のもとで修業をつみ、陰陽師として天才的な才を発揮。長身色白、眼元涼しい秀麗な美男子。漢籍や和歌にくわしい教養人であり、下々の事情にも通じている。式神を自在に操り、博雅や蝉丸などごく近しい人たちのみの時は式神を使役している。官位は従四位下。陰陽寮に属し、天文博士の職に就いている。

  • 源博雅
    源博雅(みなもとのひろまさ)

    醍醐天皇の血をひく由緒正しき生まれながら、臣籍に降下し源の姓を賜る。三十代後半と思われる。愚直なほど真っ直ぐで、人を恨んだり悪意を持ったりすることと無縁の人物。それゆえ晴明に全幅の信頼を寄せられている。管弦の道に優れ、その笛には鬼や精霊まで感応させる力があるが、博雅にはこの世のものならぬものを感知する力はない。女性関係には奥手で、かなりの酒好き。

  • 蘆屋道満
    蘆屋道満(あしやどうまん)

    播磨国の陰陽師で、帝の御前で晴明と方術比べをするほどの力を持つ。別名・道摩法師。年齢は五十代の半ばくらい。白髪を伸ばしたまま蓬髪にし、顔中に不精髭が生えている。炯炯と黄色く光る眼、獅子鼻、赤黒く無数の皺が刻まれた顔。銭をもらって魘魅(えんみ)や蠱毒(こどく)の術を使い呪詛をするが、退屈しのぎで人の心をからめとり操る。不思議に人を惹きつける磁力のようなものがある。

  • 賀茂保憲
    賀茂保憲(かものやすのり)

    賀茂忠行の息子。その術は父をしのぐと言われ、十歳になるやならずでこの世のものならぬものを見ることができた。陰陽寮で天文博士、陰陽博士、暦博士を歴任し、主計頭を経て穀倉院別当の役職に就いている。面倒なことがからきし駄目で、やっかいな事は晴明に押し付けている。晴明の屋敷へは黒虎の姿となった式神・猫又に乗って現れる。

  • 蜜虫
    蜜虫(みつむし)

    晴明の屋敷の庭にある藤の木の精。晴明によって蜜虫という名を与えられ、式神として使われている。淡い藤色の十二単衣着ている。藤の花の咲くのは五月だが、しばしばその季節を過ぎても登場する。晴明と博雅が酒を酌み交わす際には、彼女が酌をしたり酒を運んでくる。また晴明が外出する際に牛車に同乗するなど、同じ式神の蜜夜とともに、晴明のもっともそば近くに仕えている。

著者紹介

夢枕獏

夢枕獏

昭和26年、神奈川県生まれ。48年東海大学文学部卒。52年「奇想天外」誌に、「カエルの死」を書いてデビュー。平成元年『上弦の月を喰べる獅子』で日本SF大賞、翌2年に星雲賞(日本長編部門)受賞。翌3年「上段の突きを喰らう猪獅子」で星雲賞(日本短編部門)受賞。10年『神々の山嶺』で柴田錬三郎賞受賞。『大江戸釣客伝』で、23年に泉鏡花文学賞、舟橋聖一文学賞、24年に吉川英治文学賞受賞。29年、菊池寛賞受賞。30年、紫綬褒章受章。「陰陽師」「キマイラ」「サイコダイバー」「魔獣狩り」「餓狼伝」などの人気シリーズ作品を次々に発表。

公式Blog(酔魚亭)
http://www.yumemakurabaku.com/

スペシャルコンテンツ

夢枕獏さん「陰陽師」シリーズ――「梅道人」を語る――
夢枕獏「陰陽師」祝35周年! 最新話「殺生石」秘話
名シーンで振り返る『陰陽師』京都案内
(※オール讀物2012年7月号掲載)

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コラム 陰陽雑譚

シリーズ一覧

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