作品紹介

ゾルゲ、ラストボロフ、レフチェンコ、瀬島龍三、秘密メモ全公開

日本に侵入した様々なスパイたちの捜査秘話を含め、自らがアメリカでスパイ特訓を密かに受け、時にはスパイを操った事実を初告白。

はじめに 私とスパイたちとの関わりを書く

第一章 父弘雄とスパイゾルゲはいかに関係したか

小学生の時から、ゾルゲ事件で逮捕され処刑された、あの「尾崎秀実」を間近に観
察し、父が連座して特高に逮捕されるかもしれないと怯えた日々……。戦後、警察
官になったとたんにラストボロフ事件が発覚し捜査にも協力。香港では台湾系スパ
イを運用するかたわら英国MI5に監視される。その姉妹組織MI6のスパイでも
あった作家フォーサイスと知り合えば、作中、実名で登場する羽目に……。佐々流
の波瀾万丈のノンフィクション・スパイ・ストーリーの開幕─。

第二章 スパイ・キャッチャーだった私

一流のスパイ・キャッチャーになるために、秘密裡にアメリカに「留学」。
ジョージタウン大学の聴講生という触れ込みだったが、実際は、CIAやFBI仕込みの
猛特訓を受ける日々。ピストルの撃ち方、スパイの尾行や追跡のノウハウから、
警官ならではの俗語の使い方やら、見るもの聞くものすべてを実地で学ぶ研鑽の
日々だった。唯一、ハニー・トラップに関する講義はあったものの、その誘惑に
打ち勝つための実地研修がなかったことが心残りだったが……。

第三章 日本の外事警察を創る

戦前の治安維持法、治安警察法、国防保安法などがGHQの命令のもと、一気に廃
止された。父への弾圧を思えば、喜ばしい限りだったが、あまりの行き過ぎはかえ
って、日本の治安の混乱を招いた。それを見て、「治安回復(ピース・メーカー)」
こそ、自分の人生をかけてやるべき仕事だと思い、独立後復活したばかりの「警察
三級職試験」を受け合格し、キャリア警察官としてスタートを切った。だが、まず
はエロフィルムの摘発。エロショーが最高潮というときに立ち上がって「そのまま
動くな! 警視庁の風紀係猥褻班だ!」なんて叫ぶ羽目に。スパイ相手に、「その
まま動くな! FBIだ」と名乗るアメリカのようにはなかなかいかない……。日
本の外事警察建て直しまでの長い道のりが始まった。

第四章 彼は二重スパイだったのか?

聞いたこともない「〝ネグシ・ハベシ国〟大使」を名乗る詐欺師。実は、アメリカ
の諜報機関員員だ……ともささやく。ならば、外事課の分野だろうとお鉢が回って
きたりすることも。亡命を希望したロシア人を西ドイツに無事送ったものの、あれは
もしかして「二重スパイだったのではないか?」と悩むことも。一方、中曽根首相の
ブレーンでもあった瀬島龍三が実はソ連のスリーパーでもあった事実など……。ス
パイの世界は謎だらけ?

第五章 ハニー・トラップの実際

国際紛争を解決する手段として軍事力を放棄している弱いウサギ国家なら長い耳を
持ち、あらゆる情報をなるべく(?)合法的に入手すべき。シハヌーク国王周辺の
情報収集を、その愛人とねんごろになりながら入手した優秀な日本人外交官はなぜ
主要先進国の大使にはなれないのか? とはいえ、首相から外交官までやすやすと
ハニー・トラップにかかる情けないニッポン。「美人局」から逃れるノウハウを伝授
する。

第六章 私を通りすぎた「スパイ本」たち
どこの国でも、「スパイ」「インテリジェンス」は学問の重要な一分野でもある。本
章では「スパイの世界史」を学ぶために、半世紀以上前に拙訳で刊行したラディス
ラス・ファラゴーの『読後焼却 続智慧の戦い』をはじめ、どんな本を読めばいい
か縷々紹介する。高度な学術書としてのスパイ本もあれば、「情交」を通じて「情
報」を狙う女スパイの裏舞台を覗くような本もある。玉石混淆と思われるかも
しれないが、これ、すべてスパイを知るために役立つものばかりだ。

おわりに 一九六三年の危惧

ゾルゲ事件関係者 ラストボロフ事件関係者 主要スパイ事件年表付き

(装幀・坂田政則)
__

書評・インタビュー

※外部サイトへ移動します

担当編集者より
『私を通りすぎた政治家たち』『私を通りすぎたマドンナたち』に続く本書は、日本を揺るがした戦前戦時中のゾルゲ事件から始まって、ラストボロフ、レフチェンコ、東芝機械ココム違反…さまざまなスパイ事件に関与した著者ならではの秘話満載の一冊です。なにしろ実父(佐々弘雄)がゾルゲ尾崎事件に巻き込まれ逮捕されるかもしれないということで、証拠隠滅(?)を小学生の時手伝ったのですから。そして警察官となり米国で密かにスパイ摘発の秘密特訓を受けたりも。「佐々メモ」による最後の告発書です。
目次
はじめに 私とスパイたちとの関わりを書く

第一章 父弘雄とスパイゾルゲはいかに関係したか

小学生の時から、ゾルゲ事件で逮捕され処刑された、あの「尾崎秀実」を間近に観
察し、父が連座して特高に逮捕されるかもしれないと怯えた日々……。戦後、警察
官になったとたんにラストボロフ事件が発覚し捜査にも協力。香港では台湾系スパ
イを運用するかたわら英国MI5に監視される。その姉妹組織MI6のスパイでも
あった作家フォーサイスと知り合えば、作中、実名で登場する羽目に……。佐々流
の波瀾万丈のノンフィクション・スパイ・ストーリーの開幕─。

第二章 スパイ・キャッチャーだった私

一流のスパイ・キャッチャーになるために、秘密裡にアメリカに「留学」。ジョージタウン大学の聴講生という触れ込みだったが、実際は、CIAやFBI仕込みの猛特訓を受ける日々。ピストルの撃ち方、スパイの尾行や追跡のノウハウから、警官ならではの俗語の使い方やら、見るもの聞くものすべてを実地で学ぶ研鑽の日々だった。唯一、ハニー・トラップに関する講義はあったものの、その誘惑に打ち勝つための実地研修がなかったことが心残りだったが……。

第三章 日本の外事警察を創る

戦前の治安維持法、治安警察法、国防保安法などがGHQの命令のもと、一気に廃
止された。父への弾圧を思えば、喜ばしい限りだったが、あまりの行き過ぎはかえ
って、日本の治安の混乱を招いた。それを見て、「治安回復(ピース・メーカー)」
こそ、自分の人生をかけてやるべき仕事だと思い、独立後復活したばかりの「警察
三級職試験」を受け合格し、キャリア警察官としてスタートを切った。だが、まず
はエロフィルムの摘発。エロショーが最高潮というときに立ち上がって「そのまま
動くな! 警視庁の風紀係猥褻班だ!」なんて叫ぶ羽目に。スパイ相手に、「その
まま動くな! FBIだ」と名乗るアメリカのようにはなかなかいかない……。日
本の外事警察建て直しまでの長い道のりが始まった。

第四章 彼は二重スパイだったのか?

聞いたこともない「〝ネグシ・ハベシ国〟大使」を名乗る詐欺師。実は、アメリカ
の諜報機関員員だ……ともささやく。ならば、外事課の分野だろうとお鉢が回ってきた
りすることも。亡命を希望したロシア人を西ドイツに無事送ったものの、あれはも
しかして「二重スパイだったのではないか?」と悩むことも。一方、中曽根首相の
ブレーンでもあった瀬島龍三が実はソ連のスリーパーでもあった事実など……。ス
パイの世界は謎だらけ?

第五章 ハニー・トラップの実際

国際紛争を解決する手段として軍事力を放棄している弱いウサギ国家なら長い耳を
持ち、あらゆる情報をなるべく(?)合法的に入手すべき。シハヌーク国王周辺の
情報収集を、その愛人とねんごろになりながら入手した優秀な日本人外交官はなぜ
主要先進国の大使にはなれないのか? とはいえ、首相から外交官までやすやすと
ハニー・トラップにかかる情けないニッポン。「美人局」から逃れるノウハウを伝授
する。

第六章 私を通りすぎた「スパイ本」たち
どこの国でも、「スパイ」「インテリジェンス」は学問の重要な一分野でもある。本
章では「スパイの世界史」を学ぶために、半世紀以上前に拙訳で刊行したラディス
ラス・ファラゴーの『読後焼却 続智慧の戦い』をはじめ、どんな本を読めばいい
か縷々紹介する。高度な学術書としてのスパイ本もあれば、「情交」を通じて「情
報」を狙う女スパイの裏舞台を覗くような本もある。玉石混こん淆こうと思われるかもしれないが、これ、すべてスパイを知るために役立つものばかりだ。

おわりに 一九六三年の危惧

ゾルゲ事件関係者 ラストボロフ事件関係者 主要スパイ事件年表付き
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