作品紹介

「おとうさん、絶対辞退は撤回して!」
――脳梗塞の妻の言葉に励まされ、自身の戦争責任や自閉症の孫の家庭に起きた不幸から、辞退した叙勲を受けるに至る変化を描く中篇小説

私は妻へのお返しに、いったいなにができたのであろう。いくら考えても、お粗末ながらこの五年間の介護しかない。……私は今まで、市や県を含め、公共機関から多くの栄誉をいただいた。しかし今まで、栄誉の陰で働いた妻には、私のぎこちないねぎらい以外、なにもなかった。……夫婦同等に受けたこの叙勲をもって、私たちの総括としたい。(「受章後と妻の最期」)

今、眼前に泰然とそびえる宮城を見て思う。図らずもお招きをいただいたが、過去の問題に思いを馳せる。
そうだ! そうだったのだ!
この大地、この空気、この静寂。
私たちの世代はこれを守るために戦ったのだ。(「叙勲の連絡」)

担当編集者より
著者は戦前から苦学していたが学徒出陣で戦地に赴き、奇跡の生還をして教師となった方です。弊社から既に3冊刊行していますが、今回はその自伝的物語4部作の完結編というべきものです。激動の昭和を生き抜いてきた著者にとって、平成に入っても「戦争の後」は続いていたのです。
商品情報
書名(カナ) ジョクン ナガキセンゴノオワリ
ページ数 176ページ
判型・造本・装丁 四六判 上製 上製カバー装
初版奥付日 2015年11月18日
ISBN 978-4-16-008847-4
Cコード 0093

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