作品紹介

梅田事件、足利事件、免田事件、島田事件、松山事件、罪田川事件…。戦後、無期懲役以上の判決が確定して、再審の結果、無罪になった例はわずか6件しかありません。
そして2011年、あらたに布川事件の被告(櫻井昌司さん・杉山卓男さん)に冤罪・無罪判決が下りました。
物的証拠が乏しく、「自白」と目撃証言が有罪の根拠であった同事件。起訴当時から冤罪が疑われていましたが、再審の扉は一向に開きません。
なんとか、扉をこじ開けようとする日本弁護士連合会。立ち上がった有志のひとりが著者の塚越豊さんです。
再審無罪までに要した期間は44年…。この間、いかに櫻井さんが嘆き、呻吟したことか。この塗炭の苦しみを、日記を書くことにより昇華させ、自分なりの世界を確立していきました。
全篇を通じ、その過程、魂の遍歴が如実に伝わってきます。
理不尽、かつ不当な扱いを受けている人々に寄り添い、手を差し伸べる一団がいる。この事実に、自然と頭が下がります。

担当編集者より
戦争と同じく、ときに人は間違いを犯す存在です。冤罪も、そのひとつ。
しかし、誤りを修正し、より良き社会を創り出す力を有しています。
それゆえに、人類は現在まで存続してきたのでしょう。
櫻井さんは、無罪を勝ち取ったあと、冤罪防止のため、取調べの可視化を実現する運動を行っています。
大いなる犠牲を払い冤罪事件を闘ってきた青年。その伴走者たち。諦めるな。抗え。すれば、きっと同調者が現れる。
不屈の精神の記録です。
目次
第一章 日記との出会い
第二章 布川事件 ―― 第一次再審請求まで
第三章 日記を書き始める
第四章 束の間の安息は続かなかった
第五章 日記本論 ―― 本格的に日記を書き出す
第六章 日記から分かること
第七章 暗号を考え出した櫻井
第八章 再審において獄中日記はどう扱われたか
第九章 日記からうかがえる要点
第一〇章 第二次再審請求と再審公判の流れ
第一一章 櫻井さんの現状と今後
第一二章 櫻井さんを支えた人々
商品情報
書名(カナ) フカワジケンサクライショウジノゴクチュウニッキ ドカイコウシュウチョウキ ニジュウクネンユウヘイサレタセイネンノココロノキセキ
ページ数 740ページ
判型・造本・装丁 四六判 上製カバー装
初版奥付日 2017年10月27日
ISBN 978-4-16-008910-5
Cコード 0095

著者

塚越 豊

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