作品紹介

明治揺籃期、薩長が牛耳る中央政府の施策に翻弄される地方の男たちの姿を描く。「蝉」は南部の銅山の金工が,手荒なやり方で採掘権を私物化しようとした井上馨に談判しに行く話。「喰違坂」は赤坂喰違坂で岩倉具視を斬った不平士族を取り調べる佐賀出身の警察官の話。「一両札」は、老いた細工職人が元佐幕派の男達から贋札づくりを頼まれ、意地で引き受ける話。「女の面」は飛騨の地役人が中央からきて新施策を次々と打ち出す知事と農民たちのはざまで悩む話。その他「猿芝居」「道理」「フレーヘードル」の計七篇。中央の地方支配がはじまった時期のうねりを骨太に描ききった、直木賞作家四年ぶりの傑作短篇集。

書評・インタビュー

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担当編集者より
明治初期の根津遊郭、戦後の浅草と時代の狭間に生きる人々を描いてきた木内昇さんが、今度は明治初期に、全国各地で中央政府の施政に翻弄されつつ必死に生きる男たちを描きました。銅山の採掘権を横取りした中央政府の井上馨に談判しにゆく南部の金工、次々と先鋭的な施策を打ち出す新県知事とそれが不満の農民たちの間で右往左往する地役人、国会開設を訴える岡山の若き俊才、会津の地に身を捧げる江戸者。怖い話あり、ユーモラスな話あり、ほろりとさせる話あり、歴史をめぐる小説の醍醐味が全てこの1冊に詰まっています。(HK)
商品情報
書名(カナ) アルオトコ
ページ数 320ページ
判型・造本・装丁 四六判 上製 上製カバー装
初版奥付日 2012年09月30日
ISBN 978-4-16-381640-1
Cコード 0093

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