晴れの日には

藍千堂菓子噺

858 (税込)
発売日2018年07月10日
ジャンル歴史・時代小説
商品情報
書名(カナ) ハレノヒニハ アイセンドウカシバナシ
ページ数 320ページ
判型・造本・装丁 文庫判
初版奥付日 2018年07月10日
ISBN 978-4-16-791101-0
Cコード 0193

季節の和菓子が色を添える、江戸人情時代小説

江戸・神田の小さな菓子屋を舞台に、おっとりした菓子職人の兄、商才に長けた弟が菓子屋を切り盛りする「藍千堂」シリーズの第2弾。今作は、人日(じんじつ)、上巳(じょうし)、端午(たんご)、七夕(しちせき)、重陽(ちょうよう)といった五節句を題材に、季節の和菓子が登場する。

実はこの兄弟、江戸で名店と謳われる「百瀬屋」先代の息子たち。父母亡きあと、叔父の清右衛門に訳も分からず店から追い出されたのだ。兄弟は、亡き父の教えと「甘いもん」を前にした時の客の「いい顔」を励みに、職人の茂市と三人で店の評判を上げていく。そんなある日、菓子一辺倒”、仕事一筋の兄・晴太郎が恋をした。ところが、晴太郎が惚れた相手の元夫は、奉行所を牛耳る大悪党。前途多難な恋の行方に、追い打ちをかけるように不穏な影が忍び寄る。弟の幸次郎や、職人の茂市ら周囲の人々に助けられながら、晴太郎は一世一代の大勝負に出る。物語を読みながら、思わず胸が熱くなるのは、好きになった女性や周囲の人すべてを幸せにしたいと願う、晴太郎の生き方に胸を打たれます。

著者が考案したオリジナルの和菓子も魅力的。第5話に登場する子戴(こいただき)は、宮中の祝儀に使われたのが始まり。赤いもち米で作った餅を平たくしてくぼみをつくり、小豆餡を載せるものだが、藍千堂オリジナルはもっと涼やかだ。

和菓子屋「藍千堂」をめぐる物語の世界が広がり、奥行きをもたせて描かれています。
『あんこの本』の著者、姜尚美さんの解説も読みどころのひとつです。

目次

羊羹比べ――人日
母と似た女――端午
青の星川――七夕
思い出話――重陽
ひいなの祝い――上巳
解説 食べる暗号 姜尚美

担当編集者より

金鍔、羊羹、柏餅……最近食べた和菓子です。立て続けに食べているのは、この藍千堂シリーズのゲラ作業をしているから。菓子の素材、工夫をこらした作り方、登場人物たちのおいしそうに食べるシーンを読んでいると、和菓子を買いに走りたくなってしまうので。
シリーズ2作目では、晴太郎の恋がテーマ。それにしてもこの兄弟、ワケありの女性に魅かれるんだな…と思いつつ読み進めると、どす黒い陰謀に巻き込まれていきます。息もつかせぬ物語の展開にドキドキハラハラしてしまうのは田牧大和さんの”職人技”。
味覚を刺激するだけでなく、心もほっこりとあたたまる今いちばん続きが読みたい時代小説です。

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