蒲生邸事件 上・下
宮部みゆき
宮部ワールドの魅力満載。
歴史探偵・半藤一利さんも感嘆!
宮部みゆきさんの作品の中でも、最もチャレンジングな作品を文庫化できるんだ、と20年以上前に興奮したことを思い出す。この作品をどう表したらいいのだろう。
SF? ファンタジー? 歴史ミステリー?
はたまた宮部版“昭和史発掘”? 再読三読、そのたびに違う貌がみえてくる。二・二六事件。自分がそこにいたら、どうなるのか ─。現代を生きる主人公が、昭和11年のあの日に舞い降りる。徒手空拳の彼を動かすのは、作家の想像力だ。その凄みは、いまも変わらない。