発売月を選択
浄瑠璃作者・近松半二の生涯に、虚と実が混ざりあい物語が生まれる様を圧倒的熱量と義太夫の如き心地よい大阪弁で描く直木賞受賞作。
武者修行の旅に出た若者は、他国者を寄せ付けぬ異国・薩摩を目指す。名を捨て、無言の行を課す若者を、国境を守る陰の集団が襲う!
パートナーなしの妊娠、出産を目指す夏子。生命の意味をめぐる問いを、切ない詩情と泣き笑いに満ちた極上の筆致で描く至高の文学。
「おかしなものが見える」心の病に苦しむ兄を気遣う大学生のさつき。しかし自分の眼にも、少女が見え始め-――戦慄の物語。
秋山久蔵の首に賞金二十五両が懸けられた。これまで捕えてきた悪党たちの恨みなのか? 久蔵はその真相を追うことに。
おみくじを引いたら大凶ばかり、墓からは死人が化けて出るし檀家は落ち目になる一方という深川の題経寺。その裏に隠された秘密とは?
張り込みに失敗し左遷に怯える乾正悟。ある日、拉致されて出会ったのは頬に傷持つあの男! 理不尽な命令と激ウマ飯の渦に悶絶する!
豊洲で高齢者を狙う殺人事件が発生。王位継承権を持つ刑事・日奈子は次の犠牲を防ぐことが出来るのか!? ノンストップミステリー!
南仏のリゾートホテルを舞台にした短編小説。ミステリと恋愛がミックスされた著者円熟期の傑作が文春文庫で読めるようになります。
美しく驕慢な女に無条件でひれふす男達の姿は宗教的法悦境にあるかのよう。絢爛な文体と鮮やかな風俗描写、小説の神髄に酔いしれる。
旅と酒の歌人牧水は恋の歌人でもあった。若き日を捧げた女性との出会い、疑惑、別れを秀歌を交えて描いたスリリングな評伝。
作家としての軌跡、思い出交遊録、愛され続ける作品、家族が見た素顔ー向田邦子とその作品の魅力を語り尽くした、永久保存版の一冊。
無人島の夜釣りに現れた光。夢で見た絵に描かれていたもの。「私」に付きまとう人影。日常の隙間に怪異は潜む。三木住職の実話怪談。
ハンマーを持って迫りくる殺し屋から逃げる老婦人、孫娘、勇猛な元セクシー女優。彼女たちの勇気と家族の再生を描く傑作ミステリー。
昭和八年、一斉検挙・起訴された「赤化華族」のなかに岩倉具視の曾孫がいた――。出自と時代に翻弄された少女の哀しい運命を追う。