作品
一向宗を信仰、独自に自治を貫いてきた地・桑名は、急速に勢力を伸ばしてきた織田信長の脅威にさらされるが――。壮大な歴史ロマン
競馬情報をサイドビジネスにするOLが高速道路の非常駐車帯で殺された。完全犯罪は成功したかに見えたが……。「馬を売る女」「式場の微笑」「駆ける男」「山峡の湯村」収録。(大手眞年)
アンカレッジ、コペンハーゲン、ロンドン、スイスと旅をつづける日本人の女ばかりの観光団に起こった連続殺人。各地の風物を背景に犯人さがしの謎にいどむ本格推理長篇。
家斉の愛妾お美代の方と背後の黒幕、石翁。腐敗する大奥の一掃を目論む寺社奉行淡路守。両者の罠のかけ合いを推理手法で描く大作
邪馬台国はどこにあったのか。学説を紹介しつつ、古代史のロマンと推理の面白さを結晶させた表題作は、清張古代史の原点である。「形」「陸行水行」「寝敷き」「断線」収録。(荒松雄)
村の断崖の下から血まみれの死体が発見された。それは五日前の深夜、トラックで東京の住宅地の玄関先につっこんだ若い運転手だった。事故と殺人を結ぶものは? 「熱い空気」を併録。
信長の野望は天下一の棟梁に託された。前代未聞の建築物、安土城を作った男達の葛藤と築城プロセスを描いた戦国版プロジェクトX
霧にかすむ大川に浮ぶ無人の釣舟と二人の水死体。川底にあった豪華な女物の煙管は謎を解く鍵か?反骨の岡っ引藤兵衛に迫る闇とは
松本清張、埴谷雄高、大岡昇平、島尾敏雄、石川淳ら、七人の作家の知られざる側面を周密に描く——文芸誌「海」元編集長の回想録
大企業サラリーマンに衝撃を与えた安宅産業の崩壊。石油部門への進出を焦って国際商戦に翻弄され、倒産した総合商社を題材に、徹底した現地取材と卓抜な洞察力で描く経済小説。
近衛兵の反乱に衝撃を受け、密偵を駆使して自由民権運動を弾圧し、軍人勅論を完成させて防壁を構築した内政家・山県有朋を描く長篇
駐日オーストリア公使に見初められ欧州へ渡った明治の女ミツコ。ハプスブルグ帝国の終末期、クーデンホーフ・カレルギー伯爵夫人としてウィーン社交界の華と謳われたミツコの実像。
終戦工作をめぐって「生」を奪われた外交官。戦後十六年、彼の娘の恋人で真相を追う記者の前に、殺人事件が……。清張推理の代表作
新宿、大久保、新潟そして茨城を点と線で結ぶ怨念と復讐の物語。「彼女」は三代にわたる怨念を晴らすために生れた「化身」なのか……
神話のふるさと出雲で発見されたバラバラ白骨死体。古代史マニアが自在な発想と知識で、謎解きに挑む。「火神被殺」「奇妙な被告」「葡萄唐草文様の刺繍」「神の里事件」「恩誼の紐」収録。
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