作品
黒蟹は日本のどこにでもある、地味な県だ。そこで紡がれる人々の営みを、土地を描くことに定評のある著者が巧みに浮かび上がらせる。
今は京都で町医者として働く、かつて将来を嘱望された雄町哲郎。誇りと希望を忘れず奮闘する医師が「幸せ」の正体に挑む感動の物語。
とある事情で東京を目指す女性が、なぜか強面ヤンキーの運転する軽トラに乗るはめに。旅のスリルと人間ドラマの妙味あふれる中篇集。
カオス化した美大の学園祭で、田舎出の藝大志望の青年は浪人生活を振り返る。心を打つ表現とは。揺れ動く青年期を鮮明に描いた傑作。
「おいしいごはんが食べられますように」に続き高瀬氏が描くのは、作家デビュー後の不安、そして彼女の身に起こる不可思議な出来事。
子どもの頃に見た映画の衝撃を忘れられず、少年は故郷を飛び出し、東京へ。そこで出会った恋、友人、様々な試練。青春の光と影。
かつて、山田家の嫁と女中頭だった千代とお初さん。大正から戦後にかけて、「普通」から逸れてもそれぞれの道を行く二人を描く。
他者と魂が入れ替わる幻の塔。亡き母が飼っていた架空の犬。画家が描く瓜二つの妹たち……9人の作家が築く絢爛たる言葉の楼閣。
ストーカー化したADが自殺し、ネットで集中砲火を浴びた女子アナ。マコトたちに助力を求めた彼女の前に、真のモンスターが現れる!
日本文藝家協会が選ぶ短篇傑作選。AI、リモート、宇宙探索、家族の不和、孤独死、LGBTQなど現代のテーマに人気作家が挑む。
40歳目前に離婚した桐原まりえは、寂しさよりも清々しさを感じていた。新直木賞作家が描く、おとなの女性の幸福と結婚を巡る物語。
博覧強記の超人・南方熊楠が焦がれ続けた世界の「秘密」と、狂おしき探究の日々を描いた新連載
老人の額から角が伸び、妊婦が翼を得て飛び立つその世界で、天から生み落とされた双子の運命が交錯する——新鋭が放つ幻想長編小説。
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