作品紹介

夏の日の夕方、多摩川沿いを血まみれで歩いていた女子大生・聖山環菜が逮捕された。彼女は父親の勤務先である美術学校に立ち寄り、あらかじめ購入していた包丁で父親を刺殺した。環菜は就職活動の最中で、その面接の帰りに凶行に及んだのだった。環菜の美貌も相まって、この事件はマスコミで大きく取り上げられた。なぜ彼女は父親を殺さなければならなかったのか?
臨床心理士の真壁由紀は、この事件を題材としたノンフィクションの執筆を依頼され、環菜やその周辺の人々と面会を重ねることになる。そこから浮かび上がってくる、環菜の過去とは? 「家族」という名の迷宮を描く傑作長篇。

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担当編集者より
映画化もされたベストセラー『ナラタージュ』をはじめ、島本理生さんはこれまで恋愛小説を多く手掛けてきました。が、今回はガラリと趣が変わり、「家族」がテーマ。しかも、娘による父親殺しがモチーフです。小説の執筆にあたって、東京はもとより関西にも熱心に通い法廷取材を重ねてきました。なぜ父親は死ななければならなかったのか? 「家族」という名の迷宮を描き尽くす、渾身の長篇小説です。

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