- 2011.10.14
- 書評
太陽を感じる、干し野菜
文:廣田 有希 (干し野菜研究室 室長(つきじ常陸屋勤務))
『干し野菜をはじめよう ――太陽の香りがするレシピ100』 (廣田有希 著)
ジャンル :
#趣味・実用
「お前の料理、美味しくなったね」。
久しぶりに私の料理を食べた父に言われました。そして「お前の結婚相手は、あの料理を食べるのかと思うと、気の毒だなぁと思ってたんだよ」とも。今になって父が言うには、野菜を干すことをはじめるまでは、私の料理は美味しくなかったそうです。
確かに、食いしん坊ではあったけれども、料理が得意というわけではなかった私が、干し野菜にはまってから、料理上手といわれるようになり、料理本を出すまでになったのだから、干し野菜のすごさがお分かりいただけるでしょう。
もともと私は築地の料理道具屋で働いていて、日本の料理道具、中でも竹の盆ざるの良さをもっと広めたいと考えていました。そんな折、知り合いの農家から大量のミニトマトをいただいたことが、干し野菜をはじめたきっかけです。食べきれないミニトマトを切って種を取り、ためしに盆ざるに並べて干したところ、思ったよりずっと簡単に、イタリアのセミドライトマトのように甘い干しトマトができたのです。
以来、野菜を干すことに目覚め、干し野菜のための専用干しかごを職人さんと一緒に開発する一方で、自宅で干し野菜を作り、それを使ったレシピを考える生活にはまっていったのです。
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