2015.12.21 別冊文藝春秋

瀬戸内海の町で繰り広げられる、ぼくと“天使”の魂をかけた物語

文: 七月 隆文

七月隆文「天使は奇跡を希(こいねが)う」

 私に期待されるお話はなんだろう、と考えました。

『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』を読んで楽しんでくれた人達が私に期待する新作は、どんなものであろうと。

「ラブストーリー」

 であり、

「秘密」

 があって、

「それが明らかになったとき、はっと印象が変わる筋書きのもの」

 ではないだろうか。

 

 だから『天使は奇跡を希う』も、そういうお話です。
 舞台は、愛媛県にある今治市。今治タオルで有名な町です。
 主人公は、地元の高校に通う少年。
 そしてヒロインは、彼のクラスに転校してきた、天使。

 そう。背中から白い翼を伸ばす、まぎれもない天使です。
 でも、その正体に気づいているのは主人公だけで──。
 そんなふうに始まるお話です。

 

 ヒロインには秘密があって、それが明らかになったとき、たぶんとても甘くせつなくなります。

 そういうお話です。

「別冊文藝春秋 電子版5号」より連載開始

別冊文藝春秋 電子版5号(通巻321号/2016年1月号)

定価:※各書店サイトで確認してください
発売日:2015年12月18日

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