あらすじ
ヒロインの名は白草千春。奇跡的美貌をもつがゆえに、幼いころから父親に溺愛され、ゆえに母親からは常に嫉妬され、13歳で移り住んだ家の少女偏愛者の養父からは執拗に迫られる。
無二の親友・由里と策略して初恋におちたドラマーと逃避行を企てるも失敗。罰として高校生になる日に処女を養父に捧げ、千春の内なるパンドラの箱が開けられた――。 常に男たちの争いの的になる「災いの女」でありながら、自分自身に正直にあり続け、誰よりも貪欲に幸せを追い求めた女性。ジェットコースターさながらの激しい浮き沈み人生を、彼女はどう生き抜くのか。そして彼女が選択した、自らの「結末」とは!?
作家デビュー30年を迎える島田雅彦がいまの全てを注ぎ込んだ傑作長篇小説。装画は『テルマエ・ロマエ』のヤマザキマリ。
登場人物紹介
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1967年東京都出身。17歳の時、絵の勉強のためフィレンツェに留学。海外生活の中、マンガを描き始める。現在はシカゴ大学で教鞭をとる夫と子供の3人暮らし。『テルマエ・ロマエ』(エンターブレイン)でマンガ大賞2010、および第14回手塚治虫文化賞短編賞を受賞。CREA WEB内のコミックエッセイルームにて「立っている者は母(リョウコ)でも使え!」を連載中。Twitterアカウント: @Thermari