文春文庫 秋100ベストセレクション 文春文庫×映画「万事快調〈オール・グリーンズ〉」

今月の新刊

  • 『恋とそれとあと全部』の書影 無敵の青春小説

    恋とそれとあと全部

    住野よる

    759円

    恋という気持ちが存在する、この世界に生まれてしまった全てのあなたへ。
    『君の膵臓をたべたい』『か「」く「」し「」ご「」と「 』の著者が描く、恋愛青春長編。

  • 『コメンテーター』の書影 トンデモ精神科医、再降臨!

    コメンテーター

    奥田英朗

    737円

    ワイドショーに出演することになった精神科医・伊良部。彼の自由すぎる発言が、令和の悩める人々を笑撃&震撼させる。

  • 『光のとこにいてね』の書影 最高純度の感動作!

    光のとこにいてね

    一穂ミチ

    1001円

    古びた団地の片隅で出会った結珠と果遠。同じ孤独を抱え、強く惹かれ合う二人の20年にわたる物語。本屋大賞3位、キノベス2位、島清恋愛文学賞受賞の話題作。

  • 『神の呪われた子 池袋ウエストゲートパークXIX』の書影 シリーズ第19弾

    神の呪われた子
    池袋ウエストゲートパークXIX

    石田衣良

    825円

    投機目的で高騰するヴィンテージウイスキー、 闇バイトの連続強盗、宗教2世……。累計475万部! いまの社会問題を鮮やかに切り取る人気シリーズ第19弾。

  • 『万事快調〈オール・グリーンズ〉』の書影 映画原作

    万事快調
    〈オール・グリーンズ〉

    波木 銅

    902円

    “どん詰まりの田舎”からおさらばするため、3人の女子高生が挑んだ人生一発逆転の大計画。 まさに規格外、選考委員満場一致の松本清張賞受賞作。

  • 『風に舞いあがるビニールシート』の書影 元気が湧いてくる

    風に舞いあがる
    ビニールシート

    森 絵都

    803円

    自分だけの価値観を守って、お金よりも大事な 何かのために懸命に努力し、近づこうと頑張って 生きる人たちを描いた短篇集。第135回直木賞受賞作。

  • 『夜明けのすべて』の書影 きっと明日が楽になる

    夜明けのすべて

    瀬尾まいこ

    803円

    PMSの美紗とパニック障害の山添。 友達でも恋人でもない二人に同志のような感情が 芽生える。ささやかで温かな光を灯す物語。映像化された話題作。

  • 『下町ロケット』の書影 直木賞受賞作が登場!

    下町ロケット

    池井戸 潤

    1056円

    町工場・佃製作所は、大手メーカーから訴えられ、逆境に追い込まれていた。夢とビジネスの狭間で戦う男たちの物語。
    第2巻が12月、第3巻、第4巻が2026年に続々刊行!

  • 『青い壺』の書影 上半期文庫1位

    青い壺

    有吉佐和子

    847円

    無名の陶芸家が生んだ青磁の壺が売られ、 贈られ、盗まれ、十余年後に作者と再会した時——。 昭和も令和も変わらぬ人間模様、絶対品質保証のエンタメ作。

  • 『このあたりの人たち』の書影 文学はヤバい

    このあたりの人たち

    川上弘美

    660円

    そこは〈このあたり〉と呼ばれる町。 無性に懐かしい場所なのに、この世のどこよりも 果てしなく遠い。文学のヤバさに震える傑作とSNSで話題沸騰!

  • 『悲しみの秘義』の書影 暗闇から希望へ

    悲しみの秘義

    若松英輔

    825円

    宮澤賢治、神谷美恵子、リルケ、小林秀雄、ユングらの死者や哀しみや孤独について書かれた文章を読み解き、人間の絶望と癒しをそこに見出す26編。

  • 『ファーストラヴ』の書影 女子大生の暗い過去

    ファーストラヴ

    島本理生

    781円

    父親殺害の容疑で逮捕された女子大生・環菜。臨床心理士の由紀が彼女や周辺の人と会ううちに浮かび上がってきた環菜の過去。衝撃の第159回直木賞受賞作。

  • 『コンビニ人間』の書影 世界的ヒット

    コンビニ人間

    村田沙耶香

    693円

    コンビニのバイト歴18年目の古倉恵子。 夢の中でもレジを打ち「店員」でいるときのみ世界の 歯車になれる。44の国と地域で翻訳決定の世界的ベストセラー。

  • 『彼女は頭が悪いから』の書影 格差を炙り出す

    彼女は頭が悪いから

    姫野カオルコ

    979円

    東大生集団猥褻事件で世間から非難されたのは 被害者の美咲だった……。SNSでも話題。 現代社会で誰もが抱える格差の病理に迫る社会派小説の新境地!

  • 『乳と卵』の書影 女たちの現在

    (ちち)(らん)

    川上未映子

    660円

    娘の緑子を連れて大阪から上京した姉の 巻子は、豊胸手術に取り憑かれている。日本文学の風景を一夜にして変えてしまった、第138回芥川賞受賞作。

  • 『朝が来る』の書影 親子の絆を問う

    朝が来る

    辻村深月

    814円

    不妊治療の末、特別養子縁組で息子を得た夫婦はその子に朝斗と名付けて幸せに暮らしていた。5年後、子供を返してほしいとの連絡が。家族のあり方を問う名作。

  • 『勉強の哲学 来たるべきバカのために 増補版』の書影 東大・京大で大人気

    勉強の哲学
    来たるべきバカのために 増補版

    千葉雅也

    858円

    勉強とはかつての自分を失うことであり、恐るべき変身に身を投じる「快楽」である。自分らしくたのしく生きるための「勉強」とは? 常識を覆す革命的論考。

  • 『透明な螺旋』の書影 累計1500万部超

    透明な螺旋

    東野圭吾

    880円

    殺人事件の関係者として、ガリレオの名が 浮上。草薙は両親のもとに滞在する湯川学を訪ねる。 誰も知らない湯川の秘密。シリーズ最大の謎が明かされる。

  • 『葉桜の季節に君を想うということ』の書影 映像化不可能

    葉桜の季節に
    君を想うということ

    歌野晶午

    902円

    素人探偵のもとに持ち込まれた霊感商法事件の 意外な顚末、そして……。あなたは最後の一文まで、 ただひたすら驚き続けることになる。これぞ究極の徹夜本!

  • 『笑うマトリョーシカ』の書影 ドラマ原作

    笑うマトリョーシカ

    早見和真

    968円

    総理候補が誰かの操り人形だったら? 敏腕女性記者が追う将来を嘱望されている政治家と その秘書の奇妙な関係。 人間の心の闇を描くミステリー。

  • 『十字架のカルテ』の書影 究極の頭脳戦

    十字架のカルテ

    知念実希人

    847円

    “精神鑑定の第一人者”と呼ばれる影山司に 弟子入りした弓削凜は、影山に導かれ統合失調症、 詐病、解離性同一性障害など容疑者たちの闇に迫る。

  • 『死体は語る』の書影 変死体が語る怪事件

    死体は語る

    上野正彦

    726円

    猟奇事件の真犯人は猫だった? 変死体を扱って 三十余年の元監察医が明かすミステリアスな事件。 東京都監察医務院元院長が綴った法医学入門のベストセラー。

インタビュー

私を最強にしてくれるもの 南沙良 出口夏希

映画『万事快調〈オール・グリーンズ〉』の主演が決まった時の感想を教えてください

原作は、すごく疾走感がありますよね。私が演じた秀美(ひでみ)も境遇は決して明るくはないのに、悲壮感を感じさせないのが面白くて、そこを大事にしてお芝居ができたらと感じました。

美流紅(みるく)はこれまで私が演じたことのない役柄だったので、ただただ嬉しくて、撮影が始まるのが楽しみでした。

印象に残っている場面はありますか

秀美のラップを初めて聞く場面がすごくて、美流紅としてだけじゃなく、私自身としても本当に圧倒されて鳥肌が立ちました。しかも、私の目をまっすぐ見ながらお芝居されていたので、思わずこちらも緊張してしまいました。

クライマックスで、とある重大なことが起こります。一発勝負の撮影だったのですが、それが自分の想像していた百倍くらい大変というか、ものすごく熱くて印象に残っています。

映画では不適切な青春が描かれます。「青春」にはどのようなイメージをお持ちですか

青春とはかけ離れた学生生活を送っていて、自分にとっては遠い存在でした。憧れのようなものかもしれません。

いつも美流紅たちが三人でいる時と同じような高校時代だったので、撮影中も放課後に友だちと遊びに行ったことを思い出して、「青春だなぁ」って懐かしい気持ちになりました。

「一緒なら、最強!」と言われて、思い浮かぶものはありますか

私は地元ですね。嫌なことがあっても良いことがあっても、地元に帰ってみんなと話すと元気になれるので。

犬を二匹、大きい子と小さい子を飼っていて、仕事で疲れた時や辛い時もそばにいてくれるんです。私の一番の味方だと思っています。

映画や小説といった物語が、ご自身の支えになってくれたことはありますか

小さい頃から本が好きでした。人に言えない気持ちを的確に掬い上げ、物語として紡いでくれることに、常に救われてきたと思っています。

物語の中で印象的な文章とかセリフに出会うと、「こういう考え方もあるんだ」と思って、思わずメモしてしまうことがあります。

おふたりにとって読書とは。特に文庫は、どのような存在ですか

文庫本のサイズが本当に可愛くて、本屋さんに行った時に、ついつい買いたくなってしまうんです。読む時は、小さくて静かな部屋などで、ひとりで読みたいなって思います。

私は本を読むことがすごく好きで、今でも四六時中読んでいます。学生の時から本屋さんに行くことが、自分の中での癒やしになっていました。本は絶対に紙で読みたい派なので、文庫は身近な存在ですね。

今回、文春文庫フェアと映画がコラボすることになりましたが、最後にメッセージをいただけますか

学生の頃から通っていた書店という場所で、こうしてお仕事をさせていただけることがとても嬉しいです。本を読むってすごく素敵なことだと思うので、これをきっかけに色々な方に原作も読んでいただけたらと思います。

そうですね、私も同じ気持ちです。原作もすごく面白いので小説と映画、どちらも楽しんでもらえたら嬉しいです。

南沙良

2002年6月11日生まれ。14年モデルデビュー、17年俳優デビュー。主な出演作にドラマ「ドラゴン桜」「鎌倉殿の13人」「光る君へ」、映画『女子高生に殺されたい』『この子は邪悪』『愛されなくても別に』等。

出口夏希

2001年10月4日生まれ。「non-no」専属モデル。近年の作品は、ドラマ「アオハライド」「ブルーモーメント」、映画『赤羽骨子のボディガード』『か「」く「」し「」ご「」と「』等。

〈衣装協力〉(南沙良さん)MUVEIL th products Dr. Martens NEEDLES nanagu、(出口夏希さん)Sea New York MANA DAUGHTERS JEWELRY NKNIT LOVELESS ALM. muller of yoshiokubo JOSEMOON ph7+ ete bijou

映画『万事快調〈オール・グリーンズ〉

2026年1月16日(金)全国ロードショー

未来を力ずくで切り開け。同好会"オール・グリーンズ"の不適切な青春が始まる――!

出演
南沙良 出口夏希
監督・脚本
児山隆
原作
波木銅「万事快調〈オール・グリーンズ〉」(文春文庫)
配給
カルチュア・パブリッシャーズ

https://www.culture-pub.jp/allgreens/

『万事快調〈オール・グリーンズ〉』の書影 映画原作
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