われわれ現生人類は、どうやって世界中に広がったのだろうか? 20万年にわたる人類の足跡を追って、五大陸を旅した伝説の番組がある。その旅に出た英国の女性科学者が、エキサイティングな冒険と各地で出会った研究者たちの驚くべき研究成果を、余すところなく書籍化した稀有な科学書がついに登場! さあ、祖先の道のりを追体験する、遙かなる旅路へ出発しよう。
お知らせ
- 2013.5.24
- 6/15(土)にNHK Eテレ「地球ドラマチック」で「人類 遥かなる旅路Ⅰ~アフリカから世界へ~」が放映されます。
- 序文
- 第一章 すべての始まり アフリカ
- アフリカを出た現生人類はどんな人々だったのだろうか。ブッシュマンの狩り、最古の化石、遺伝子。そして出アフリカの道をたどって、すべての始まりを追う
- 第二章 祖先の足跡 インドからオーストラリアへ
- 大噴火は人類にどう影響したのか。フローレス島の謎の「ホビット」、筏で海を渡る冒険。アボリジニの「ソングライン」に導かれるようにオーストラリアへと旅は続く
- 第三章 遊牧から稲作へ 北アジア・東アジア
- 人類はいかにして北方へ移住したのか。シベリアの極寒の旅、トナカイの遊牧の体験が教えることとは。そして中国で見た、人類の起源をめぐる奇妙な論争と真実
- 第四章 未開の地での革命 ヨーロッパ
- 現生人類がヨーロッパに到達したのは意外なほど遅い。それには先住者であるネアンデルタール人が関係していた。彼らの最後の日々、そして人類の芸術の目覚めを追う
- 第五章 そして新世界へ アメリカ
- 人類が最後に定住した新大陸。いまだに論争が続くアメリカへの移住ルートを遺伝子、 化石、遺物から探る。海藻が語る、意外な移住時期の真実とは
- 旅の終わりに
1973年、英国生まれ、医師。1999年からブリストル大学で解剖学の講師 を務める。2012年よりバーミンガム大学教授。古生物病理学(古代の骨 に見られる病気の痕跡の研究)での博士号を持つ。 大学外での一般に向けた科学啓蒙にも深くかかわり、学校や地域での講演や、科学フェスティバルへの協力を数多く行ってきた。テレビの科学番組にも多く出演し、英国チャンネル4の「Time Team」に骨の専門家として登場したほか、BBC2の人気シリーズ「Coast」にも出演。また、自ら出演した解剖学と健康に関する番組の本、「Don’tDieYoung」(未邦訳) も執筆している。編著に『人類の進化大図鑑』(河出書房新社)。
翻訳家。お茶の水女子大学文教育学部卒業。主な訳書に『捕食者なき世界』ウィリアム・ソウルゼンバーグ、『移行化石の発見』ブライアン・スウィーテク、『137億年の物語』クリストファー・ロイド(ともに文藝春秋)などがある。