『四月になれば彼女は』

川村元気

 

ストーリー

4月、はじめて付き合った彼女から手紙が届いた。
そのとき僕は結婚を決めていた。愛しているのかわからない人と。

天空の鏡・ウユニ塩湖にある塩のホテルで書かれたそれには、恋の瑞々しいはじまりとともに、二人が付き合っていた頃の記憶が綴られていた。
ある事件をきっかけに別れてしまった彼女は、なぜ今になって手紙を書いてきたのか。時を同じくして、1年後に結婚をひかえている婚約者、彼女の妹、職場の同僚の恋模様にも、劇的な変化がおとずれる。
愛している、愛されている。そのことを確認したいと切実に願う。けれどなぜ、恋も愛も、やがては過ぎ去っていってしまうのか――。
失った恋に翻弄される12カ月がはじまる。

推薦コメント

音もなく空気が抜けるように、気づけば「恋」が人生から消えている。そんな時僕らはどうすべきか? 夢中でページをめくった。新海 誠(アニメーション監督)

イノセントかつグロテスクで、ずっと愛を探している。川村元気そのもののような小説でした。星野 源(俳優・音楽家)

メッセージ

著者近影

恋愛小説を書こうと思ったら、周りの人が誰も熱烈な恋愛をしていませんでした。独身の男女は好きになる相手がいないと嘆き、結婚した夫婦は愛が情に変わるもんだと説く。でも誰もが、十代の頃の恋を瑞々しく語る。あの頃の気持ちはいったいどこに消えたのか? 

恋愛を前にして、人間は悲しいくらい生身にされてしまう。でも僕は、それこそが美しいと思いました。だから「恋愛がなくなった世界」で、それを求めてもがく男女の物語になった。絶望の果てまで行った先に見えたかすかな“光”とともにラストシーンを書き終えた時、問い続けていた答えのカケラが見えた気がしました。読んだ人それぞれの恋愛に対する答えを、小説を読んで、自分のなかに見つけて欲しいと思っています。

川村元気(かわむら・げんき)

1979年横浜生まれ。上智大学文学部新聞学科卒業。『告白』『悪人』『モテキ』『おおかみこどもの雨と雪』『バクマン。』『バケモノの子』『君の名は。』『怒り』などの映画を製作。2011年に優れた映画製作者に贈られる「藤本賞」を史上最年少で受賞。12年には初小説『世界から猫が消えたなら』を発表。同書は本屋大賞へのノミネートを受け、130万部突破のベストセラーとなり映画化された。他著作として、中国での映画化も決定した小説第2作『億男』、絵本『ティニーふうせんいぬのものがたり』『ムーム』『パティシエのモンスター』、対話集『仕事。』『理系に学ぶ。』『超企画会議』など。

『世界から猫が消えたなら』『億男』の著者、2年ぶりの最新小説

四月になれば彼女は
川村元気・著

定価:本体1,400円+税
判型:四六判

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