台湾新幹線の着工から開業までの巨大プロジェクトに、商社員や整備士、湾生の老人など日台の人々一人一人を巡るドラマが絡んでいきます。政治では問題を抱えていても、日本と台湾の間にしっかりと育まれた個人の絆を、台湾の風土とともに色鮮やかに描き、大きな感動を呼ぶ、著者の渾身作です。

1968年長崎県生まれ。法政大学経営学部卒業。
97年「最後の息子」で第84回文學界新人賞を受賞しデビュー。
02年『パレード』で第15回山本周五郎賞、「パーク・ライフ」で第127回芥川賞を受賞、 07年『悪人』で第61回毎日出版文化賞、第34回大佛次郎賞、10年『横道世之介』で第23回柴田錬三郎賞を受賞、またこの作品は2013年2月に高良健吾×吉高由里子で映画公開を予定している。著書に『さよなら渓谷』『平成猿蟹合戦図』『太陽は動かない』など多数。 著書に『さよなら渓谷』『平成猿蟹合戦図』『太陽は動かない』など多数。