作品
長く付き合った恋人から婚約を破棄され、仕事に打ち込む日々を送っていた妃斗美の前に、偶然、金色の目をした「幸福」が現れて……。
記憶喪失の「僕」と島を捨てた昭光の、行くあてのない逃避行。社会から疎外された若者たちを通じて現代の貧困を暴き出した問題作!
短篇小説は、ひとつの世界のたくさんの切り口だ――各々全く違う設定で書かれながら、八つの世界がまとまったとき立ち上がるものは?
ある夜、阿部和重の自宅に転がり込んだ瀕死の男。CIAケースオフィサー、作家、3歳児は新都・神町を目指す。破格のロードノベル。
2014年4月、米大統領オバマの神町訪問が迫る。秘術アヤメメソッドをめぐって暗躍する諜報機関。作家は世界を救えるか?
主婦、家出少女、カラスに悩まされる新入社員、妻に逃げられた元警察官。平凡な日常に倦んだ人々を魅了し狂わせるコルトの魔力とは?
台北の猥雑な街、紋身街。狡猾で強欲なだらしない大人たちに囲まれて、少年は世界の広さを知る。切なく心に沁み入る傑作連作短編集。
いにしえより行き場を失った数多の人々を迎えてきた遍路宿「さぎのや」で、家出した少女・雛歩は自らの生き方と幸せを見つけていく。
家計を支える妻、妻の幼なじみの女性との三角関係からはじまる想像を絶する事態。生きる意味を読者に投げかける長編。
日本が戦後はじめて参加する夏季五輪を放送すべく、当代一の人気アナウンサー和田信賢は体調不良も顧みずヘルシンキに乗り込む。
アン41歳、家族で暮らすグレン・セント・メアリ村に新しい牧師一家がやってきた。第一次世界大戦が影を落とす前の平和な時を描く。
父が引き取った少年が、高見澤家に波紋を呼ぶ。三姉妹も母も心をかき乱されて——。現代最高の女性作家が贈る芳醇な恋愛小説。
戦後のシベリア強制収容所で過酷な日々を過ごしながらも、家族や仲間を想い、生きる希望を持ち続けた山本幡男の生涯と夫婦愛を描く。
昭和五〇年、アメリカ雑誌の取材を受ける直前、昭和天皇が思い出していた情景とは。戦前から戦後にかけて、稀代の君主を巡る連作集。
戦前から戦後にかけて、豪華な指輪が次々と持ち主を変えながら数奇な運命をたどる。欲望と愛憎の人間ドラマを描く傑作連作推理小説。
64歳の妻の意識改革を機に変化した大庭家。夫は岩手の山奥へ、長男は離婚し不倫相手が家に入る。そして孫はイジメの被害者に――。
それぞれが幸せを求めた結果だったはずが……。現在まで続く社会問題を遠景に、幸福とは何かを円熟の筆致で問いかける感動傑作。
偶然出会ったわたしに、喜和子さんは「上野の図書館が主人公の小説を書いて」と頼むのだが……。ユーモアと愛しさあふれる歴史物語。
迫りくるロシア軍。若き小隊長の視点から戦場の恐るべき現実を描く表題作など、元自衛官の新芥川賞作家が克明に描く戦争小説3篇。
バイデン大統領就任式で朗読され、世界中に力を与えた再生と癒しの詩。雑誌掲載で大きな話題を呼んだ名訳が特別企画を追加し文庫化!
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