作品
盗賊の手先の男は天女のように美しい女に出会って夢中になるが。『今昔物語』の説話を素材に、今も昔も変わらない男と女のドラマを描く、エスプリのきいた七短篇。(尾崎秀樹)
三条帝の第一皇子・敦明にはかねてより奇妙な噂が。王朝時代の華やかさとその裏に潜む暗闇を描く。「噂の皇子」「桜子日記」「王朝無頼」「風の僧」「双頭の【ぬえ】」他三篇収録。(磯貝勝太郎)
忠誠と反逆が変転し、激突する動乱の時代。後醍醐帝、尊氏、正成、義貞らの下した決断が歴史を変えていく。戦乱の文学を現代的視点からとらえ直した、闘う男たちの壮大なドラマ。
額田王、持統天皇、藤原薬子、紫式部、北条政子、日野富子、お市の方、細川ガラシヤなど日本史を華やかに彩る女たちの生き方を、著者が豪華なゲストとユーモラスに語りあう対談集。
伊豆の豪族北条時政の娘に生まれ、流人源頼朝に遅い恋をした政子。やがて夫は平家への反旗を翻す。歴史の激流にもまれつつ乱世を生きた女の人生の哀歓を描く歴史長篇。(清原康正)
七世紀後半、中大兄皇子、大海人皇子ら一族入り乱れる凄絶な権力争いの波間に漂う、皇女山辺の運命は。古代に材をとる力作小説集
古代の女帝推古、平家の肝っ玉母さん時子、江戸期の奥女中絵島など、日本史のなかの猛女たちのあっと驚く生き方をユーモアたっぷりに描く。大好評シリーズに花をそえる楽しい一冊。
万葉集は日本人の心の泉である。少女のころ出会って以来、たえずその語りかけるところを聞いてきた万葉を「これは私のささやかなラブレターである」と深い愛情をこめて語る。
テレビの春日局は本当の彼女の姿ではない。日本史上の常識と思われてきたことにとんでもない誤解があるのだ。定評ある永井意外史
歴史の表で主役を演じる人の陰に、真の実力者というべきナンバー2がいた。北条義時、徳川秀忠などの見事な裏方ぶりとその分をわきまえずにころんだ源義経など、奥深い裏方人間学。
三条帝の第一皇子敦明にはかねてから奇妙な噂がささやかれていた。王朝時代の華やかさとその裏の暗闇を鮮やかに捉えた八つの短篇
その身を犠牲にしてまで元正女帝を政治につき動かしたものは何か。壬申の乱から平城京へと都が遷る激動の時代、皇位を巡る骨肉の争いにかくされた謎に挑む長篇。(磯貝勝太郎)
推古天皇、平時子など、日本史のなかの猛女たちの、あっと驚く生き方をユーモアたっぷりに描く。大好評シリーズに花をそえる一冊
日本史上、最大の革命といえる鎌倉時代、そこに参加した武士たちをつき動かしたものは何か。その素顔をさぐるべく、かれらの生活基盤となった領地へ赴き、実見した興味深い歴史紀行。
仲人口にのせられ夫婦になった二人は互いに呆れた。戦国の山内一豊夫婦を描く。「御秘蔵さま物語」「お江さま屏風」「お菊さま」「あたしとむじなたち」「熊御前さまの嫁」「一豊の妻」収録。
室町後期、将軍足利義政の室として、その権勢をほしいままにした日野富子。しかしその実像は意外なものであった。富子と当時の庶民の姿を生き生きと描く長篇。(尾崎秀樹)
これは著者の鎌倉時代を扱った一連の小説の原点であり帰結である。幕府成立の陰には、史書にあらわれない数々のドラマがあった。武士たちの赤裸な姿を描く迫真の歴史ドキュメント。
天下を狙う兄織田信長と最愛の夫浅井長政は、ついに激突した。お市の心ははげしくゆれ動く……。戦国の世、苛烈な運命に耐えつつ生きた美貌の女人、その波瀾の生涯
織田信長が天下を目指してはばたいてゆくにつれて、その妹・お市の方もまた苛酷で数奇な運命を負わねばならなかった。戦国の世を懸命に生きた美貌の女人を描く感動の長篇。
※未刊行の書籍は、刊行予定が変更になる場合があります。