作品
浄瑠璃作者・近松半二の生涯に、虚と実が混ざりあい物語が生まれる様を圧倒的熱量と義太夫の如き心地よい大阪弁で描く直木賞受賞作。
武者修行の旅に出た若者は、他国者を寄せ付けぬ異国・薩摩を目指す。名を捨て、無言の行を課す若者を、国境を守る陰の集団が襲う!
「おかしなものが見える」心の病に苦しむ兄を気遣う大学生のさつき。しかし自分の眼にも、少女が見え始め-――戦慄の物語。
秋山久蔵の首に賞金二十五両が懸けられた。これまで捕えてきた悪党たちの恨みなのか? 久蔵はその真相を追うことに。
おみくじを引いたら大凶ばかり、墓からは死人が化けて出るし檀家は落ち目になる一方という深川の題経寺。その裏に隠された秘密とは?
美しく驕慢な女に無条件でひれふす男達の姿は宗教的法悦境にあるかのよう。絢爛な文体と鮮やかな風俗描写、小説の神髄に酔いしれる。
旅と酒の歌人牧水は恋の歌人でもあった。若き日を捧げた女性との出会い、疑惑、別れを秀歌を交えて描いたスリリングな評伝。
無人島の夜釣りに現れた光。夢で見た絵に描かれていたもの。「私」に付きまとう人影。日常の隙間に怪異は潜む。三木住職の実話怪談。
ハンマーを持って迫りくる殺し屋から逃げる老婦人、孫娘、勇猛な元セクシー女優。彼女たちの勇気と家族の再生を描く傑作ミステリー。
かつて憧れの青年だった真壁が結婚を前に脅迫されていることを知った芳樹は探偵に調査を依頼するが――。新鋭による戦慄ミステリ。
惜しまれつつ世を去った著者のエッセイ集第二弾。生涯のテーマの一つだった二・二六事件の真相に迫った最後の論考も特別収録する。
ますます緊張を高める米中関係。「習近平は、完全に全方位敵対路線に入った」と著者は語る。「最後の皇帝」習近平は何を目指すのか?
青汁王子、チュートリアル徳井、元巨人軍投手……。彼らはどんな手口で税を逃れたのか。様々な実例を伝説の国税記者が詳細に解説。
なぜイギリスは勝ち、日本は負けたのか。日本軍の行った「無謀な作戦」として知られる戦いを英、印の視点を交えて多角的に描く。
動物や人の繊細な表情まで再現する技術の高さとユーモラスな作風で話題の作家の刺繍をたっぷり収録。掲載作品を自作できる図案付き。
未来を案じて株取引に打ち込む華美を、「使わないお金は死んでいる」と恋人の直幸は笑う。幻影に覆われた現代を描きつくす傑作誕生。
都心のビルの屋上で捕鯨船の砲手だった老人の遺体が発見される。その背景にあった花柳界の女たちの悲哀。伊集院文学の真骨頂。
シリーズ本が本屋大賞「超発掘本!」に選ばれ喜ぶも、コロナ禍到来。厳しく優しく面白いツチヤ教授の日常と名言はコロナ疲れに効く!
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