作品紹介

絶望の老人社会を告発する、硬骨の社会派ノンフィクション!
川崎市の老人ホームで入居者が謎の連続転落死を遂げ、ヘルパーが老人を虐待する映像が公開されて世間に衝撃を与えた。
だが、これは氷山の一角に過ぎない。近い将来3人に1人が高齢者となる日本では、老人をめぐる状況が凄まじい勢いで悪化しているのだ。
たとえば……
・全国各地に「無届け老人ホーム」が増加。行政に届けを出さず、古い空き家を利用したホームが多い。男女混合で雑魚寝させる「お泊りデイ」施設も。排泄物の臭気が充満する不衛生な環境で、ノロウイルスが蔓延したり、転んでケガするケースが続出。それでも「安い料金」が魅力となり、入居させたい家族は後を絶たない。
・北海道には「老人下宿」なるものが増えている。狭い部屋が与えられ食事が出るが、経営者が逃げてしまい、入居者が突然放り出される例も。
・一方で、特別養護老人ホーム(特養)を経営する社会福祉法人のなかには、濡れ手で粟のボロ儲けをし、まさに「老人食い」で肥え太っているものもある。政治家の介在が見え隠れするケースも。
・個人の介護計画を立てるのはケアマネージャー(ケアマネ)。ところが、ケアマネが特定の施設にカネが落ちるよう誘導しているケースも多発。無意味に高い料金を払わされる老人が多い。
・未婚率の上昇とシングルマザーの増加により、低所得の独居高齢者は激増。年金をきちんと払っていても、年金基金が破綻し、実質無収入となる老人も増えている。
・国民健康保険が払えない老人たちも多い。だが、群馬県前橋市などの自治体は、低所得の老人からも無慈悲な「強制徴収」に踏み切っている。
……等々、枚挙に暇がない。
団塊世代が後期高齢者入りする2025年以降は、もっと悲惨な現実が待ち受けている。
はたしてわれわれは自分を守るためにどうすべきか? そのヒントが本書にある。

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担当編集者より
「日本人の老後」は凄まじい勢いで劣化している……日本各地を歩いた朝日新聞経済部取材班が目にしたものは、まさに「老後はブラック」と言うしかない現実でした。老人たちが男女混合で雑魚寝している汚物臭漂う「お泊りデイ」、古い空き家を利用した「無届けホーム」、北海道で増殖する「老人下宿」……格差が拡大し、年金も減らされ、かといって家族も頼れない中、老人たちが行き着く先は、現代の姥捨て山です。都会の自治体は予算も収容余力もなく、老人たちは地方の施設に飛ばされてゆく。今でさえこの状況なのに、団塊世代が後期高齢者になる2025年以降はいったいどうなるのでしょうか? 本書にはこの現実を超克するためのヒントが隠されています。
目次
プロローグ 老人が報われぬ国
第1章 下層化する老人たち
第2章 カネなし家なし人出なし 八方ふさがりの老人介護
第3章 「老人ビジネス」に群がる社会福祉法人
第4章 医療・年金制度は崩壊している
第5章 老後の沙汰はカネ次第、でいいのか?
あとがき 記者たちが目撃した現実
商品情報
書名(カナ) ルポ ロウジンジゴク
ページ数 256ページ
判型・造本・装丁 新書判
初版奥付日 2015年12月20日
ISBN 978-4-16-661056-3
Cコード 0295

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