アナザーフェイス×警視庁追跡捜査係
「筆記具もお好きですね。それを小説の中にさらっといれてくる、読んでいて絶妙にキャラクター付けに効いてくる部分だと思います。大友の作る料理は完全に母の料理。カレーににんじんをすりおろしていれるなど、細かなところでディテールを立ち上げようとする部分は、ご本人につながる気がします」
「徹底しているのはモノへのこだわりですね。知っている人が読むと強くうなずける部分が散りばめられている。そしてキャラクターごとに書き分けていらっしゃる」
「女性から見ても、そのオタクの部分を作品内で前面に出すのではなくて、さらっと体の一部分であるかのように書かれるので、登場する男たちを素直に魅力的だなと感じます」
「両シリーズの中でぐっとくる人は誰ですか?」
「黙って仕事はスマートにこなす、大竹が好きですね」
「堂場さんはよくお話されますけど……(笑)」
「堂場さんは堂場さんで、キャラクターとは違いますから(笑)。『追跡捜査係』の若い刑事にも温かい目を注ぐ先輩の姿が感じられるところがこのシリーズの面白さの1つだと思います。若手の3人(三井・庄田・大竹)がいますので、チームの中で先輩後輩の役割とそれぞれの師弟関係性が出ている作品だなと感じますね」
「堂場さんご自身にも学校の先生のようなおおらかさ、人を育てるという雰囲気がありますよね」
堂場さんの素顔は…? Part.2 笑いを取りたがる?!
「中公さんと堂場さんデビュー10周年記念の時に、3社合同で神保町に集まる時に、必ず「じゃ、キッチン南海に集合で」と冗談を言っていたのが懐かしいですね」
「堂場さんは体型もスマートなのに、揚げ物や洋食も大好きですよね。当時の担当者の多くが、ボリュームが多いことで有名な神保町の洋食屋「キッチン南海」が行きつけで、神保町の食事情で、ひとしきり盛り上がりました。実際には狭いうえに行列のできるあの店で、長時間打ち合わせしていたら、店からすぐに追い出されますね(笑)」
「キッチン南海、白身魚のフライつけるでしょ、と皆で言って笑っていました(笑)。堂場さんは出版社の垣根を越えてチームで何かをするきっかけを作って下さいますよね」