第九十六回オール讀物新人賞

 

佐々木愛
定価:本体1350円+税

第九十六回オール讀物新人賞

 

嶋津 輝
定価:本体1400円+税
大激戦の第96回オール讀物新人賞 注目の二人が同時デビュー!
とにかく嶋津 輝と佐々木 愛は本が出たら必ず書評をすることに決めているのである。──杉江松恋(書評家)(Twitterより)
15年間の「新人賞」下読み経験で、一番才能を感じた二人です。──担当編集I

プルースト効果の実験と結果写真:青山裕企

2018年における恋愛小説短篇のベスト──杉江松恋(書評家)(Twitterより)
痛々しいほど初々しい、初恋とその終わり。過剰な自意識、空回りする憧れ、思い通りにいかない初恋。思春期の苦くて甘い心情を、鮮やかに、ポップに描き出す短篇集。

「プルースト効果」とは

特定の香りから、過去の記憶が呼び覚まされる現象のこと。マルセル・プルーストの代表作『失われた時を求めて』で、主人公がマドレーヌを紅茶に浸したとき、その香りがきっかけで幼年時を思い出すことからこの名がついた。

収録作「プルースト効果の実験と結果」「春は未完」「楽譜が読めない」「ひどい句点」※第96回オール讀物新人賞受賞作

スナック墓場装画:水口かよこ

「どっかりしていて、愛嬌がある」小説──森絵都(作家)(「姉といもうと」選評より)
常連客がよく死ぬスナックの店員たちが競馬場で同窓会を開くが、ひとりが奇妙なことを言い出す……。おかしくてせつない。生きる姿勢が美しい人々を描く短篇集。

収録作「ラインのふたり」「カシさん」「姉といもうと」※第96回オール讀物新人賞受賞作 「駐車場の猫」「米屋の母娘」「一等賞」「スナック墓場」


佐々木 愛

(ささき・あい)
1986年秋田県生まれ。朝日カルチャーセンターで、「海燕」元編集長根本昌夫氏に師事。「ひどい句点」で、2016年オール讀物新人賞を受賞。R-18文学賞の最終候補等の経験もあり。

嶋津 輝

(しまづ・てる)
1969年東京都生まれ。会計事務所、法律事務所などに勤務するかたわら、「海燕」元編集長根本昌夫氏に師事。2016年「姉といもうと」で、第96回オール讀物新人賞を受賞。