島田雅彦

傾国子女

美貌ゆえに地獄をめぐる女の運命は?

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冒頭の一部をWEBで読めます 連載「傾国子女」

『傾国子女』書影

定価:本体820円+税

判型:文庫判

あらすじ

ヒロインの名は白草千春。奇跡的美貌をもつがゆえに、幼いころから父親に溺愛され、ゆえに母親からは常に嫉妬され、13歳で移り住んだ家の少女偏愛者の養父からは執拗に迫られる。
無二の親友・由里と策略して初恋におちたドラマーと逃避行を企てるも失敗。罰として高校生になる日に処女を養父に捧げ、千春の内なるパンドラの箱が開けられた――。 常に男たちの争いの的になる「災いの女」でありながら、自分自身に正直にあり続け、誰よりも貪欲に幸せを追い求めた女性。ジェットコースターさながらの激しい浮き沈み人生を、彼女はどう生き抜くのか。そして彼女が選択した、自らの「結末」とは!?
作家デビュー30年を迎える島田雅彦がいまの全てを注ぎ込んだ傑作長篇小説。装画は『テルマエ・ロマエ』のヤマザキマリ。

登場人物紹介

イラストをクリックしていくと人物紹介を読むことができます。

1961年、東京都生まれ。
東京外国語大学ロシア語学科卒業。
1983年『優しいサヨクのための嬉遊曲』でデビュー。『夢遊王国のための音楽』で野間文芸新人賞、『彼岸先生』で泉鏡花文学賞、『退廃姉妹』で伊藤整文学賞、『カオスの娘――シャーマン探偵ナルコ』で芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。著書に〈無限カノン三部作〉、『溺れる市民』『徒然王子』『悪貨』『英雄はそこにいる』など多数。
Twitterアカウント: @SdaMhiko

1967年東京都出身。17歳の時、絵の勉強のためフィレンツェに留学。海外生活の中、マンガを描き始める。現在はシカゴ大学で教鞭をとる夫と子供の3人暮らし。『テルマエ・ロマエ』(エンターブレイン)でマンガ大賞2010、および第14回手塚治虫文化賞短編賞を受賞。CREA WEB内のコミックエッセイルームにて「立っている者は母(リョウコ)でも使え!」を連載中。Twitterアカウント: @Thermari