本の話

読者と作家を結ぶリボンのようなウェブメディア

キーワードで探す 閉じる
【動画つき】著者インタビュー 横山秀夫<br />ドラマ化決定! ミステリーの傑作『64(ロクヨン)』の見どころは?

【動画つき】著者インタビュー 横山秀夫
ドラマ化決定! ミステリーの傑作『64(ロクヨン)』の見どころは?

「本の話」編集部

『64』 (横山秀夫 著)


ジャンル : #エンタメ・ミステリ

2013年このミス1位、週刊文春ミステリー1位など話題をさらった『64』が2015年4月にNHKでドラマ化。それに先立ち、2月には文庫版が発売されます。作者の横山秀夫さんに、見どころを聞きました。

『64』 (横山秀夫 著)

――文庫化にあたり、再度読み返した感想は?

 そうですね、主人公の三上に「ごめんなさい」というか、こんなに負荷をかけてしまって。私が書いた作品のなかで、最も厳しい立場に立たされている人間だなと改めて思いました。

 ただ、こういう言い方をすると変ですけども、小説の主人公というのはある意味幸せな人だなと思いますね。世の中のどのような職業につかれ、どのような生活をされている方も強い負荷を受けながら生きているわけですけども、小説の主人公というのは分単位、秒単位で自分の気持ちを追ってもらえるわけですから。

――2015年4月に放送されるNHKドラマで主人公を演じるピエール瀧さんについては?

 映画「凶悪」を拝見しました。すごい鬼気迫る演技で、ひとりのアウトローの人間をギリギリのところで演じられているなという印象が強かったですね。今回は『64』では組織の中ということですけども、まったく違うことのようでいて、日本社会という大きなしきたり、しがらみという意味では、同じところに生きている人間というふうに私は思ってますので、今回は組織内のしがらみのなかでピエールさんがどう演じてくださるか楽しみです。

――ドラマ化の見どころは?

 ギリギリな部分まで追いつめられた人間が地金をさらしますし、ある意味では外面も引きはがされ、メッキも剥がされた状態のなかで、人間がどういう行動をとるかというのが、一言でいうなら「人間の個性」でしょうから、主人公の三上には強い負荷をかけましたので、ギリギリの状況のなかでどのように考え、行動するかを見ていただきたいし、その辺りが見どころなんじゃないかと思います。

64
横山秀夫・著

定価:本体1,900円+税 発売日:2012年10月26日

詳しい内容はこちら  特設サイトはこちら

ページの先頭へ戻る