作品
(1を参照)
自分が生まれる前の情景が脳裏に甦ってくる。個性豊かな九州人の祖父母や両親の情熱的な生き方をたどり、自分自身のルーツを解き明かしたムツゴロウの家族史。「青春記」の前篇。
動物王国はナリは小さいが入国希望者が跡を絶たぬ。家出娘に弟子入り志願など人間には手を焼くが、体重八百キロのペルシュロン、畳一枚ほどの海ガメなど動物たちは無条件で国賓だ。
道産馬、ペルシュロン、アラブにサラブレッド、さらにはシマウマまで加わり二十頭を越す愛馬を前に、ムツゴロウ氏の胸に湧き上ったのは騎手として草競馬で優勝するという大野望。
師と仰ぐ北杜夫先生訪問のため背広からパンツまで新調する話、なぜか年々増加する持病の話、会社をサボって碁会所に通い五段になる話など、ため息をつきながら身辺を語る快作。
ホモの豚、カゼ引きのキツネ、虫歯と痔に悩む犬、ペニスを骨折した牛等々、難病奇病でテンヤワンヤの動物王国。名獣医をめざすムツゴロウ氏と動物たちとの間のお色気ムード。
第一回建国記念日を迎えて、人は十二人半、動物は百匹と人口増加。恋あり喧嘩ありの大騒ぎの中にも王国は大発展。底抜けに明るくおおらかな国民たちが繰りひろげる愉快な話題。
三百万坪の広大な原野の動物王国。大王を自称するムツゴロウ氏の人民はわずかに九人。王国を支えるのはイヌ、ネコ、ウマ、キツネ、ヒグマなどの動物たち。そこで巻き起る珍事件。
釣りとは糸とハリで魚を釣ることではない。人間と魚の火花を散らすドラマである。というわけで、外川の鯛、日田の鯉、涸沼川のハゼ、人と魚について情熱の火花を散らすエッセイ集。
尾崎将司、唐十郎、河野洋平、秋田明大、安達瞳子、畑正憲、中原誠、山田洋次、市川海老蔵、小沢征爾たち十二人とともに酒を酌み、ともに旅して探った、現代を現代的に生きる人物紀行。
日本最北端の岬でハナミズをたらし、信濃路ではタヌキ汁に舌つづみを打ち、小笠原島で昼寝するなど、気ままな旅を楽しんで、哀愁とロマンの香り高い紀行。(畑正憲)
役満をめぐる話題のつきない麻雀読本、パチンコ必勝法、花札について、賭け碁、勝負と記憶力の関係、女性とギャンブルのおはなしなど、天下の勝負師ムツゴロウが公開する秘伝。
三、四カ月で音を上げるさという大方の予想を裏切って、北辺の小島に一年間、動物とともに大自然のなかで自分の命を見つめ、さらに、もっと広い土地に移り住むまでの感動的記録。
喧噪の大都会から妻と娘と愛犬を引き連れて北海道の無人島へ移り住んだムツゴロウ一家が、馬、狸、カラスなどの新しい家族を迎えての大自然相手の豪快な夢と笑いに充ちた生活。
はたして犬はオナラをするのだろうか。この問いに答えるためにムツゴロウ氏は、五日目にようやくその録音に成功する。というような、動物にまつわるさまざまな楽しい話でいっぱい。
テレビを見るゴキブリ、ザリガニのノイローゼ、蚊に涙を流させる話など、人間の身近にいる動物たちの愉快な話が、次々と展開し、楽しみながら生物への理解を深める傑作。(星新一)
かつて「毎日グラフ」誌上で好評を博した「ムツゴロウの博物志」シリーズの第二篇。いわゆる動物マニアとはちがった、心からの愛情で、動物と人間の交流を描いている。(園山俊二)
犬と犬小屋でいっしょに寝たり、カエルの結婚式に出席したり、動物の中に入って暮らし、キャッチした、とっておきの話を集め、動物文学に新境地を開いたエッセイ。(末広恭雄)
ムツゴロウはストレートで東大に合格。新しい生活の中で、恋人といっしょになりたいという夢が燃える。貧しい生活にもめげずに、二人が愛の巣をいとなむまでの感動の記録。
主人公ムツゴロウは中学二年生のとき彼女に初めてラブレターを手渡した。大人たちの無理解、同級生の好奇の目、大学受験の難関などをはねのけて、二人の恋はたくましく育ってゆく。
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