作品
恋多き年頃を迎えた内大臣の姫君・月冴姫。小天狗の外道丸の手助けを受けて恋の手習いから始め、やがて成就を遂げる異色恋愛小説
“頼みやすい男”の独身男性がハイミスの婚約者として、入院中の彼女の父親のお見舞いをする。報酬は五万円にシティホテル一泊つき
“歌に生き恋に生き”た世界的に名を馳せたオペラ歌手藤原義江。英国人の貿易商を父に、下関の琵琶芸者を母に持った義江の波瀾の人生を描いた直木賞受賞作。(田辺聖子)
何かが芽生え、何かが変る。卒業は出会いのためのさよなら。『サラダ記念日』で歌壇に新風を巻き起した著者の少女時代から歌人となり教壇を去るまでを語る自伝エッセイ集。(田辺聖子)
「妻はアホや!」家庭という怪物から解放されてお喋りに夢中な男と女の洒落た関係。「すんだこと」「うつつを抜かして」「制限速度」「おとこ商売」「デボチン」他三篇収録。(林えり子)
社内きってのプレイボーイが激ブスと結婚、披露宴会場はシーンと静まり返った。「泣き上戸の天女」「ブス愚痴録」「開き直り」「忠女ハチ公」「恋捨人」「よごれ猫」他三篇収録。(山本容朗)
最後の木版浮世絵師といわれた光線画家・小林清親の波瀾に充ちた半生と江戸から明治に移りかわる風俗、庶民の生きざまをあざやかに描いた第百回直木賞受賞の長篇。(田辺聖子)
あらゆる題材を俎上にのせて、時に鋭く、時にやんわりと料理し、ユーモアに富んで幅広い読者の支持を得て十五年。週刊文春連載最後のエッセイ。「女の長風呂」シリーズ十五冊目。
多感な青春時代に出会った一冊の本。安岡章太郎、城山三郎、田辺聖子、加賀乙彦、澤地久枝、塩野七生、赤川次郎などの豪華執筆陣が、自己の思い出の書について語るアンソロジー。
妻とは会話らしい会話を交わしたことのない中年男が、バーで出会った女性とのシャレた会話にすっかり夢中になる。連作七篇を収録
宝塚、漫才、新喜劇、赤提灯、阪神ファンなど、大阪、神戸、京都の話題を満載。関西に住む著者が、食べて、見て、歩いて関西の魅力を紹介する、「女の長風呂」シリーズ十四冊目。
社内きってのプレイボーイがついに結婚。花嫁はさぞ美人かと思いきや、なんと大女のデブで激ブス。披露宴の会場は静まりかえった
中年の人を見かけると「死なんときましょうねえ」といわずにいられない著者が、死について考えた表題作のほか、生きのびるチエや手だてについて真剣に取り組んだ異色エッセイ。
十七の花嫁なりし有夫恋――句集『有夫恋』で脚光を浴び、田辺聖子氏に川柳界の與謝野晶子と絶賛された著者が川柳への情熱と自らの生きざまを綴ったエッセイ集。(河原崎長一郎)
かつてあれほどあこがれたカタカナ職業人種たちの意外な面をたくさん見てしまった。好奇心旺盛な才女が出会った人たちを、繊細な感性で生き生きと描くエッセイ。(田辺聖子)
〈い〉息ぬきの酒が生き甲斐。〈ろ〉ローンは三界の首っ枷。〈は〉腹は借り物、タネも借り物。〈に〉女房はあたりはずれ。お聖さんとカモカのおっちゃんの新かるた登場。(青木雨彦)
妻と離婚し、優雅な独身生活を満喫している中年男性における極楽の人生とは何か。妻と別れたあとの男の生き方、理想的な人生を探る表題作など、味わい深い七篇。(解説・塩田丸男)
幕ノ内弁当は、甘辛、酸っぱいの、苦いの、しょっぱいのとさまざまである。浮世のさまざまをつめた幕ノ内弁当ふうエッセイを車中じっくりとお味わいください。(辻和子)
「口ヒゲというのは女にこそ似合うのかもしれない。男の口ヒゲには威厳がない」。女性必読、男性熟読、女房愛読、亭主味読。切れ味鋭いユーモアあふれるエッセイ。(黒田杏子)
大学ノートに物語を書き、それに挿絵を描き、水彩絵の具で彩色したカバーをつけ、“著書ごっこ”をしていた少女が、やがて芥川賞を受賞するまでの文学的青春時代を描く。
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