作品紹介

「聖書」は、史上最大のベストセラーにして、世界史に最も影響を与えた書である。私たち日本人にしても、「聖書」を知らない人は、まずいない。しかし、聖書についての正しい知識となると、きわめて心もとないだろう。
もちろん西洋との接触が本格的に始まった近代以降、聖書は、多くの日本の知識人にも読まれてきた。しかし、それにしても読書範囲は、「新約」にほぼ限られ、「旧約」の世界は、ほとんど手つかずであった。その結果、「旧約」の世界は、私たち日本人には、依然として、縁遠いものとしてある。けれども、「旧約」を抜きにしては、聖書を正しく理解できない。これこそ、聖書学専門の出版者でもあった著者による、本書の最大メッセージである。
聖書は誤解されている。とくに日本では。その誤解の第一は、「聖書は一冊の本だ」というものだ。日本聖書協会発行の「旧・新約聖書」の目次によれば、旧約は創世記からはじまって39冊の本、新約はマタイによる福音書からはじまって27冊の本から成り立っている。そのおのおのが本(ブック)であって、章(チャプター)ではなく、聖書を一冊の本と考えるのは間違いで、一定の方針で編集された全書と考えたらよいだろう。
「聖書はキリスト教の聖典だ」――これも大きな誤解である。日本人はキリスト教を通じて聖書の存在を知ったため、無理もないと言えるが、聖書の歴史はキリスト教の歴史よりはるかに古く、聖書の大部分は、キリスト教発生以前から存在しており、世界最古の歴史書にして、キリスト教だけではなく、ユダヤ教やイスラム教の聖典でもある「旧約」は、聖書の重要な柱をなしている。「旧約聖書」の世界を背景に、「新約聖書」がどのようにして生まれてきたのか。これを理解することこそ、「聖書」理解の最大の鍵となるだろう。
聖書学の最新の成果を踏まえつつ、「聖書とはどんな本であるか」を明快に解説する本書は、私たち日本人にとって、「聖書」の最高の入門書である。

書評・インタビュー

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担当編集者より
聖書は、史上最大のベストセラーにして、世界史に最も影響を与えた書です。私たち日本人も聖書の存在は知っていますが、聖書についての正しい知識となると心もとない人が多いのでは? 聖書に触れたことのある人でも、新約聖書はともかく、旧約聖書の方はあまり馴染みがないのでは? 山本七平さんの『聖書の常識』は、旧約の世界、旧約と新約の関係なども丁寧に解説し、聖書全体の見取り図を明快に示してくれる最高の入門書です。
商品情報
書名(カナ) セイショノジョウシキ
ページ数 336ページ
判型・造本・装丁 文庫判
初版奥付日 2013年12月20日
ISBN 978-4-16-813006-9
Cコード 0195

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