『弥栄の烏』の後に『玉依姫』を読むと、俄然面白く感じました。シリーズ第1作・第2作とも共通していますが、単に別視点から描くというだけでなく、それぞれの立場からしか見えない真実、そして状況が織り込まれており、先行作も後行作もものすごく情報量が多いんですよね。重層的で、「出題編でフラストレーション」「解答編を読んでスッキリ」ではなく互いを読めば読むほど、どんどん物語に奥行きがいや増していく。出口の見えない洞窟の奥に、全速力で連れていかれる感覚です。
今作では、山内存亡の危機に瀕した登場人物たちの、信頼で結ばれるがゆえの、衝突、絆、そしてより濃厚な人間ドラマを堪能しました。第一部完結と聞き、まだまだこの世界を楽しめると安心しました。
(丸善松本店 田中)
阿部さんのストーリーテリングの力に圧倒され、どっぷりとはまりこみ、完結に近づくにつれとても淋しく思いました。本作では、自分の正体を探す旅を若宮とともにしたように思います。
正体とはなにか
正しさとはなにか
正義とはなにか
そこに真実はあるのか
それらを問うには、自覚が必要である──
血なまぐささから、煌めきへ。世界が変わる瞬間を感じられて、この作品はとても尊いものだと心から思いました。この体験をひとりでも多くのお客様にお伝えできればと思います。
(啓文社ポートプラザ店 高垣亜矢)
いや、もう、こんな展開になるとは。厚みがある作品だな、とは思っていましたがファンタジーとはいっても安易にハッピーエンドに持っていかないところ、またそれでも納得のいく骨太な世界感に改めてどハマリしました。
第一部が、完結とのことですが一体今後どうなっていくのか、楽しみです。
(紀伊國屋書店広島店 藤井美樹)
私は阿部さん初体験だったのですが、かなり読み応えがあるように感じました。異形の者たちが、現代でどうやって生存していくのか、というテーマは、他では見たことがありません。このバックボーンにより、ファンタジーとしては異色な作品になっていると思います。
お客様にご案内したところ、「すごく楽しみにしています」というお声を頂きました。私も、発売を首を長くして待っております。
(CHIENOWA BOOK STORE 若山)
恥ずかしながら、シリーズではじめて読んだのが最終巻。さすがにすぐにストーリーには入れませんでしたが、始まりのところから読みたくなりました。
(TSUTAYA JR野田店 石橋)
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『グローバルサウスの逆襲』池上彰・佐藤優 著
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