作品
ハイカーの人気を集める槍ヶ岳は百五十年前に初登攀されている。妻殺しの呵責に苦しみながら、ひたすら未踏の道をひらいた播隆上人の苦闘を綿密な取材によって描く。(武蔵野次郎)
有珠山の噴火で昭和新山ができた昭和十九年、報道を怖れる軍部に抗して、観察と保護に努めた男の半生を描く表題作と「氷葬」「雪呼び地蔵」「月下美人」「日向灘」を収録。(解説・小松伸六)
厚木に降り立ったマッカーサーの胸に去来する乃木大将の俤……。表題作ほか日本近代史に足跡を残した男たちの人生を活写した短篇集
湯王の臣となった伊尹は夏と商の和睦をはかるが、歴史の流れは容赦ない。中国古代ロマンという前人未到の世界をひらいた雄渾な叙事詩
大洪水にみまわれ桑の木に命を救われた奇蹟の孤児・伊尹は、のちに夏王朝を廃滅にみちびく。この一作こそ宮城谷文学の源泉である
幕末、初めて体験する為替レートに苦慮する男たち。列強の圧力、謀略……。新田次郎賞受賞の名作が英訳、全面改稿を経て今甦る!
『坊っちゃん』『三四郎』『吾輩は猫である』……誰しも読んだことのある名作から、数多の知られざるエピソードを発掘。斬新かつユーモラスな発想で、文豪の素顔に迫ったエッセイ集。
妻や子供が語る作家の素顔。色川武大、島尾敏雄、柴田錬三郎、五味康祐、新田次郎、海音寺潮五郎、高見順、金子光晴、梅崎春生等
中国古代王朝という、前人未踏の世界をロマンあふれる勁い文章で語り、広く読書界を震撼させたデビュー作。夏王朝、一介の料理人から身をおこした英傑伊尹の物語。(齋藤愼爾)
(風の巻を参照)
それは父親を制することから始まった……。戦国期、甲斐から起こって天下を目指した最強の男の劇的な生涯を、名作を元に劇画界の巨匠が精魂こめて描いた長篇歴史絵巻。
『坊っちゃん』『三四郎』……だれしも読んだことのある名作から漱石と彼の時代をユーモラスに振りかえる傑作随筆。新田次郎賞受賞
一匹の柴犬を“もうひとりの家族”として、惜しみなく愛を注ぐ夫婦がいた。愛することの尊さと生きる歓びを、小さな生きものに教えられる、新田次郎文学賞に輝く感動の愛犬物語。
(風の巻参照)
天下統一の雄図むなしくたおれた悲劇の英雄武田信玄。野望と情熱と波瀾に富んだその生涯を、いきいきと描破した三千枚の大河小説
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