宇喜多の捨て嫁

木下昌輝

  • 定価:本体1,700円+税
  • 発売日:2014年10月27日
  • ジャンル:歴史・時代小説
  • 第92回(2011年)オール讀物新人賞
  • 第9回(2015年)舟橋聖一文学賞
  • 第2回(2015年)高校生直木賞
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作品紹介

第92回オール讀物新人賞受賞作品、待望の単行本化!
時代小説では宇江佐真理、山本一力、近年では直木賞作家の桜木紫乃、人気急上昇中の坂井希久子、柚木麻子といった作家を見出してきたオール讀物新人賞。2年前、表題作「宇喜多の捨て嫁」で見事にこの新人賞を射止めたのが本書の著者・木下昌輝だ。
権謀術数によって勢力拡大を図った戦国大名・宇喜多直家によって、捨て駒として後藤勝基に嫁がされた四女・於葉のこの物語を、篠田節子選考委員は「女性視点から決して感傷的にはならず、最後まで緊張感が緩まず、リーダビリティは高いが通俗的ではない/時代小説の様式に則りながらも、随所に独特の表現が光る」、同じく森絵都選考委員は「海千山千が跋扈する殺伐とした世を背景に、一筋縄ではいかない人物たちが迫力たっぷりに絡み合う、緊張感のあるそのストーリー展開には貫禄をも感じた」と高く評した。
本書ではほかに五編の短編を収録。いずれも戦国時代の備前・備中を舞台に、昨日の敵は味方であり明日の敵、親兄弟でさえ信じられないという過酷な状況でのし上がった、乱世の梟雄・宇喜多直家をとりまく物語を、視点とスタイルに工夫をこらしながら描く。直家の幼少時の苦難と、彼でしか持ちえない不幸な才能ゆえの大罪(「無想の抜刀術」)、若く才能あふれる城主として美しい妻を迎え子宝にも恵まれた直家に持ちかけられた試練(「貝あわせ」)、直家の主・浦上宗景の陰謀深慮と直家の対決の行方(「ぐひんの鼻」)、直家の三女の小梅との婚姻が決まった宋景の長男の浦上松之丞の捨て身の一撃(「松之丞の一太刀」)、芸の道に溺れるあまり母親をも見捨てて直家の家臣となった男(「五逆の鼓」)と、いずれも直家のほの暗い輪郭を照らしながら、様々な情念を浮かび上がらせていく――時代作家としてはもちろん、ピカレスクの書き手としても十分才能を感じさせる意欲作である。

書評・インタビュー

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担当編集者より
時代小説では宇江佐真理さん、山本一力さん、近年では桜木紫乃さん、乾ルカさん、坂井希久子さん、柚木麻子さんら多くの作家を見出してきたオール讀物新人賞。しかし、応募枚数が百枚以内という短篇がネックとなって、文春から単行本を上梓するまでに時間を要し、残念ながらそこまで至らない場合もあります。けれど本書の著者・木下さんは乱世の梟雄・宇喜多直家をとりまく物語を視点とスタイルに独特の工夫をこらしながら、五作の質の高い短篇を仕上げ、見事に連作集完成の運びとなりました。若くエネルギッシュなデビュー作にぜひご注目を!(M・K)
目次
宇喜多の捨て嫁5
無想の抜刀術73
貝あわせ111
ぐひんの鼻195
松之丞の一太刀241
五逆の鼓295
商品情報
書名(カナ) ウキタノステヨメ
ページ数 352ページ
判型・造本・装丁 四六判 上製 上製カバー装
初版奥付日 2014年10月25日
ISBN 978-4-16-390150-3
Cコード 0093

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