作品
吉本ばなな論から、ついに読破した『大菩薩峠』まで。縦横無尽、軽やかにして深い最新書評コラム集。「厳選文庫50冊」のリスト付き
これは単なる三島論ではない。作家、行動者である以前に「いい人」であった三島を哀切の思いで描いて、日本、日本人とは何かを問う
江戸川乱歩、徳川夢声、三島由紀夫、有吉佐和子など親しかった人たちの素顔と個性を知られざるエピソードや新事実で浮き彫りにした“ちょっといい”昭和人物小伝集。(矢野誠一)
青春について、信義について、肉体について……わかりやすく、そして挑発的に語る三島の肉声。死後二十八年にしていよいよ新鮮! 若者よ、さあ奮い立て!(福田和也)
絢爛たるエピソードに彩られた「世界のミシマ」四十五年の生涯。生き急いだ彼を、平岡家の人々はいかに見つめていたのか。誕生から自決まで、実父が描いた愛息・公威の真実。(徳岡孝夫)
作家・劇評家として一家をなし、廉直な人柄とユーモアで人々を魅了した戸板氏の素顔を、様々な文人との交流の中に描く傑作評伝
『岬にての物語』の生原稿を持ち込んできた学生の頃から自決まで、作家とその家族と深く係った編集者が綴る“没後二十五年目の真実”
人生に目的などありはしない。信ずべきは曖昧な幸福にあらず、ただ具体的な快楽のみ……。時を隔ててますます新しい、澁澤龍彦の煽動的人生論。三島由紀夫絶賛の幻の書。(浅羽通明)
『仮面の告白』に描かれた“祖父の疑獄事件”とは何か? 三島の家系と作品の関連を明らかにし、近代以降日本人が求めた理想を追う
収監状を破り保釈逃亡中だった著者は、中野で警官隊に捕えられて下獄する。男たちの友情と、古き良き時代の東京を描くエッセイ
『それから』に描かれた白百合は実は白くなかった。三島由紀夫が植物に疎いという伝説は誤りだ。植物学から解剖する異色の文学論
歴史的偽造文書「田中上奏文」から三島由紀夫自決まで。日本と世界を揺るがした多くの出来事の真相に手堅い実証と明快な推理で迫る
焼跡で読んだ短篇以来、深く三島由紀夫を意識し、三島の激賞によって文壇へデビュー、突然の自裁まで一方的に「恩」をこうむった著者が、十七回忌にあえて描く、三島由紀夫の禁忌。
家庭と勤め先を捨てて放浪の旅に出た青年が離島で気象の支配に挑む奇妙な父娘に出会って人生の真の姿を見出す。三島由紀夫賞受賞
ビートルズに触発され、三島由紀夫に決定づけられて訪れたインド。芸術家の過敏な感性をコンパスとして宇宙と自己、自然と芸術を考える異色旅行記。カラー口絵二十三ページ付。
行動は肉体の芸術である。にもかかわらず行動を忘れ、弁舌だけが横行する風潮を憂えて、男としての爽快な生き方のモデルを示したエッセイ集。死の直前に刊行された。(虫明亜呂無)
※未刊行の書籍は、刊行予定が変更になる場合があります。