日本の宝 鬼平犯科帳 時代小説に新境地を拓いた、不朽の大ベストセラー

主人公の鬼平もさることながら、闇に現われては消える無数の盗賊に、何とも言えない魅力があった。盗まれて難儀するところからは盗まない、殺さない、女を犯さないという三カ条の掟を守る盗賊には池波さんの美学が託されていてはなはだ粋だし、畜生ばたらき、急ぎばたらきを働く許しがたい悪党には、池波さんの現実感覚が投影されている。(中略) 私はこのシリーズ作品に、池波さんはそれまで書いて来た忍者もの、世話もの、武家もの、白浪ものの要素をすべて投げ入れたように感じている。 『ふるさとへ廻る六部は』所収「池波さんの新しさ」より

鬼平犯科帳の世界

池波正太郎が選んだ 鬼平ベスト5

大川の隠居(鬼平犯科帳 決定版六)

平蔵愛用の銀煙管が盗まれた!

元盗人で老船頭の友五郎が鬼平の鼻を明そうと、平蔵の寝室に忍びこみ盗みを働くが...

瓶割り小僧(鬼平犯科帳 決定版二十一)

茶碗の欠片が、男の過去を蘇らせる

口を割らない盗賊に見覚えがあるが思いだせない平蔵。そこへ茶碗が割れて...

盗法秘伝(鬼平犯科帳 決定版三)

平蔵、盗賊にスカウトされる

平蔵が初めて盗みの手助けをする

山吹屋お勝(鬼平犯科帳 決定版五)

従兄どの、ご乱心!?

五十歳を過ぎた従兄の嫁取り騒動

本門寺暮雪(鬼平犯科帳 決定版九)

〔凄い奴〕が現れた

斬り合いで平蔵が死を覚悟した!?

鬼平犯科帳 シリーズ一覧

鬼平犯科帳番外編

乳房

「不作の生大根をかじっているようだ」と罵り、自分を捨てた男を絞殺したお松がたどる運命と、火付盗賊改方の御頭になった、平蔵とが不思議な縁で繋がる――。鬼平番外編

「鬼平」をより楽しむ