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シリーズ第3弾 「まほろ駅前狂騒曲」
「何度も聞くようだけど、あんた、なにか隠しごとしてないか?」
「していない」
多田は反射的に嘘をついてしまった。
いま、はるのことを切りだせばよかったと、すぐに後悔した。
「ならいいんだけど」
(本文より)
多田便利軒、シリーズ最大の危機!
行天が「多田便利軒」の居候となって三年目のある日、多田のもとにかつて行天と偽装結婚をしていた三峯凪子(みつみねなぎこ)がやってきた。凪子は行天とのあいだにできた娘「はる」を預かってほしいという。行天の異様な子供嫌いを知る多田は最初は断ろうとするが、結局押し切られ預かることに。「はる」を預かることを行天になかなか切り出せない多田は煩悶する日々を過ごすが、やがて 「はる」と行天が対面する日がやってきた――