ソウルフードとは? 地元では日常的に親しまれているか、一歩その土地を離れると、なかなかお目にかかれなくなる「食べもの」。それゆえ郷土から離れた人たちが帰郷していの一番に食べたくなるもの。それがソウルフードなのだ。 郷土料理でなく、母の味でもない。町おこしでにわかに出来たものでもない。人々と店が長い時間をかけてつくりあげた、情熱、魂がこもった土地の味なのである。
どうやって生まれたか?
熱心な料理人の創意工夫から生まれたもの。全国にはすごいプロがいる。常に枕元にノートを置いて、寝ている間でもアイデアが閃いたら書きとめておく人。うどんを茹でるのに薪を使う人、トーストにあんこをのせた人、焼きそばにじゃがいもをゴロゴロ加えた人もすごい。カレー粉入りオムライスに福神漬をつけるユーモアのある人。土鍋の利点を生かした鍋焼きラーメンを考えたり……、その他たくさん。
店のまかない食からスタートした例も多い。残りものとか、手近にある食材をプラスして店のスタッフが食べているのを見つけた客が「俺にも食わせろ」と。旨いからメニューに加え、そしてそれが評判になり、店の看板メニューになって、町の名物にまでなっているものさえある。一つの皿に幾重にも盛ってあるものは、こんな生い立ちである。
メニュー名がユニークでおもしろい
エスカロップ、がたたんスープ、ハントンライス、トルコライス、ボルガライス、タコライス、えびめし、ゼリーフライ、ごぼ天うどん、丸天うどん、わらじカツ丼、白熊、アイスぜんざい。これらがどこの、どんな食べものかわかりますか? すらすら答えられた人は、そうとう地方出張の多い方である。答えはこの本を見て下さい。
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