作品
「文藝春秋」創刊以来の名物として続く巻頭随筆から、選り抜き百篇を集めた一冊。芥川龍之介をはじめ、日本最高峰の文筆家がずらり。
「節子よ、僕の許を離れるな!」便箋から浮かび上がる作家の決意、孤独、希望、いたわり、愛――夫婦で交わした書簡から辿る軌跡。
癌が転移し、自らの死を強く意識する夫を、妻と作家両方の目で見つめ、全身全霊で文学に昇華させた衝撃作。第59回菊池寛賞受賞。
05年春、癌が発見され、膵臓全摘の手術を受けた吉村昭の、1年半後の壮絶な死までを、作家でもある妻が硬質で冷静な筆で作品化
有名・無名、死亡・生存を問わぬユニークな交友録、身辺雑記から皇室への思い、さらには対談から往復書簡までを収録した、本当にお得な1冊!
海の見える老人ホームを夢見る妻と、自分の家に固執する夫を描く表題作を含め、さまざまな男と女が紡ぎだす愛と裏切りの十の短篇
突然蒸発した夫を追った妻が探しあてたものは、旧友の裏切りと夫の死だった。様々な男女の愛と別れ、再会と死をつづる傑作短篇集
夫婦で同人誌に参加して文学に打ち込む桂策と章子。苛立ち、後ろめたさ、生活苦のなかでも執念を燃やしつづけ、遂には一人の女流作家が誕生するまでを綴る自伝的長篇。(久保田正文)
小説家を志す男と結婚した若い妻。しかし、貧しさとはかどらない創作に苛立つ夫の心は掴めず、妻は心のさい果てへと押し流されていく。芥川賞受賞作を含む連作長篇小説。(高橋英夫)
歴史の悲劇・戊辰戦争――城の陥落、北辺の地への転封と続く波乱の時代、父を、兄を、夫を失った会津の女たちはどう生きたか、一人の少女を通して描く。女流文学賞受賞作。(高橋英夫)
佐渡金山の人足直吉と遊女の花衣。絶望に生きる二人が出逢い再会を夢みて一年を生きぬいたが……。苛酷な運命に流される男女の哀しく切ない愛を描く長篇時代小説。(駒田信二)
浮気な夫より若い甥に惹かれる三十代の妻の、心と肉体の微妙な揺れを追う表題作ほか、不倫と家庭の危機を描く恋愛小説集。「再会」「葱」「小さな旅」「流星」「櫛」他三篇収録。(金田浩一呂)
北海道から九州はもちろん、ハワイ、パリ、ギリシャまで、旅先のさまざまな風物を作家の好奇心にあふれた目、女性のこまやかな目が捉えた楽しくユニークな旅行記。
南海の真珠に魅せられたジュエリーデザイナーの裕子は同時に二つの恋を得た。洗練された中年真珠商と、養殖に従事する若い男性と。微妙な女心を捉えた恋愛長篇。(谷田昌平)
単身赴任の夫のアパートに、背信を暗示する一筋の長い女の髪が。家庭に安住していた主婦のまわりに起こる出来事を通して生きがいを求める女の姿を鮮かに描く長篇。(藤田昌司)
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