作品
「納得ずくで離婚したのに、なぜか女房のところに住み着いているのです」。男と女の世界を、ほろ苦いユーモアで描く、直木賞受賞作
日本にいるはずのない婚約者が写真に映っていた。英子が解き明かしたからくりは——。そして昭和11年2月、物語は結末を迎える
全国を放浪し、死者を悼む旅を続ける坂築静人。彼を巡り、夫を殺した女、人間不信の雑誌記者、末期癌の母らのドラマが繰り広げられる
「ヤドカミ様、僕の願いを叶えて」。行き場のない思いを込めた他愛ない儀式がやがて……。子供たちの切実な心が胸に迫る俊英の傑作!
武家の非情な掟の世界を端正な文体で描き、直木賞を受賞した表題作。ほか処女作「溟(くら)い海」など4篇を収録した記念碑的作品集
狂気にみちた愛のもとでは善と悪の境もない。暗い北の海から逃げてきた父と娘の過去を、美しく力強い筆致で抉りだす著者の真骨頂
連続殺人事件の発生から犯人の死刑執行までを克明かつ重層的に描いた直木賞受賞作。世紀を超えた執念の全面改訂版、待望の文庫化
女中奉公の記憶を綴るタキの胸に去来する、昭和の家庭風景と奥様の面影、切ない秘密。そして物語は意外な形で現代に繋がり……
道警の敏腕刑事だった仙道孝司は、ある事件をきっかけに療養中の身。やっと回復してきた仙道に、次々とやっかいな相談事が舞い込む
ペットの世話・塾の送り迎え代行・納屋の整理・恋人のふり——そんな仕事のはずだった。元同級生の多田・行天がくりひろげる日常と冒険
材木問屋の若旦那、栄次郎は、絵草紙の人気作家を志すあまり、馬鹿馬鹿しい騒ぎを起こして……歌舞伎にもなった直木賞受賞の傑作
自分だけの価値観を守って、お金よりも大事な何かのために懸命に努力し、近づこうと頑張って生きる人たちの1日を描いた短篇集
娘のような女性と恋に落ちた男は、人生の残り時間に想いを馳せるにつけ、執着を強める。最後の恋の向こうに待ち受けていたものは
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