作品
娘の緑子を連れて豊胸手術のために大阪から上京してきた姉の巻子を迎えるわたし。その三日間に痛快に展開される身体と言葉の交錯!
港町で生活する34歳のミホが、へなちょこ老人九十九さんと同棲するまでの顛末を哀しくもユーモラスに描く、しょっぱい愛の物語
何一つ確かなもののない時代を懸命に生きようとした二人の男女を描き、60年代〜70年代にヒットした青春文学の大ベストセラー
大麻に耽りながら世間に呪詛を浴びせる「俺」は寝たきりの祖母を懸命に介護する。挑戦的でまったく新しい饒舌体で、芥川賞を受賞した
暑い夏の一日。僕は30歳を目前に離婚しようとしていた。現代の若者を覆う社会のひずみに目を向けながら、その生態を軽やかに描く
愛ではない。堕落でもない。あの女からもう一つの世界を知った、それだけ。身の内に潜む「悪」を描き切った驚愕の芥川賞受賞作!
同期入社の太っちゃんが死んだ。約束を果たすべく、彼の部屋にしのびこむ私。仕事を通して結ばれた友情と信頼を描く芥川賞受賞作
純愛、不倫、家族愛……溢れる想いを手紙に託した人々。谷崎潤一郎は、芥川龍之介は、どんな手紙を送っていたか。三十人の書簡を公開
母は結婚をほのめかし、アクセルを思い切り踏み込んだ。現実に立ち向かうカッコイイ母親を小学生の皮膚感覚で綴った芥川賞受賞作
稀代の書き手である浅田次郎氏は稀代の読み手でもある。そんな氏が「これだけは後世に残したい日本の心」として選んだ名作13篇
清張にかかると昭和史はこんなにも生々しく、面白い。第1巻は、「陸軍機密費問題」「石田検事の怪死」「朴烈大逆事件」他、全5篇
地下鉄で人違いして話しかけた不思議な女との偶然の再会が僕の好奇心に火をつける。男と女の恋をリアルに描く、芥川賞受賞作!
手紙の作法にうるさい日本人、しかし意外にも男が女に呼びかける言葉は乏しい。芭蕉はどうやったのか? 言葉をめぐる面白話満載
自らの最期を予言した「おがみや」ウメさん。その死をきっかけに僧侶・則道は、中陰という“この世とあの世の中間”を受け入れていく
若き日の川端康成と大宅壮一という二人の投稿少年を主人公に、近代文学史、雑誌ジャーナリズム史をも描出した青春小説の趣の評伝
29歳、無職の〈俺〉。寝たきりの祖母を自宅で介護し、大麻に耽る——饒舌な文体でリアルに介護と家族とを問う、衝撃のデビュー作
死に瀕した父はなぜ「聖水」を信じ続けるのか? 佐我里さんは教祖か、詐欺師か? 芥川賞を受賞した表題作をはじめ、四篇を収録
※未刊行の書籍は、刊行予定が変更になる場合があります。