毛利藩を飛び出した武士コンビの冒険! 書き下ろし新シリーズ「助太刀稼業」
藩を追われた下士と家宝を持ち出した毛利家の三男坊 金もコネも情報もない二人が、世の中に飛び込む!果たして「助太刀稼業」の行く末は。負け組コンビに未来はあるのか?待望の新シリーズ

著者より

著者近影

新シリーズ「助太刀稼業」を82歳になった作者は最後まで楽しみながら一気に脱稿した。


表紙は、イラストレーターの横田美砂緒さんはじめ、デザイナー、編集者とスタッフ全員のアイデアが結実してこれまでにないものとなった。


読者諸氏にもツッコミを入れつつ、存分に楽しんでいただきたい。


佐伯泰英


デザイナーの言葉

時代小説のカバーで大事なのは読者に向けてはわかりやすく、安心して購読いただくことだと考えています。新シリーズ「助太刀稼業」のカバー制作にあたって、まず複数案を考えました。

佐伯さんともお話しする中でさらにそこから思いもよらなかった“デザインの大海”へ出ることに。

編集部や営業部の意見も聞きながら、さまざまな方面で点検して引き算をしながら新しい試みを加えるうち、シリーズを並べたときにもっとも楽しんでいただく計画へたどりつきました。

既存の書体を「手描きの文字」に切り替えて、文春文庫の佐伯作品には欠かせない横田美砂緒さんのイラストレーションを大きな文字の中心にレイアウトしました。

主人公の嘉一郎が未知の世界へ飛び出す勇気と、さまざまなものに出会う豊かな読書体験を体現できたと考えています。

文庫のフォーマットのルールというものがありますが(流通しやすく、売りやすい)、ここまで自由度が高いデザインを実現できるのは、佐伯さんをはじめ各部署の理解と力添えがあってのものです。

新しい装丁を考えることには正解がありません。これからも『助太刀稼業』カバーで得た経験を生かして挑戦し続けたいと思います。

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著者紹介

佐伯泰英

1942年、北九州市生まれ。 日本大学芸術学部映画学科卒。デビュー作『闘牛』をはじめ、滞在経験を活かしてスペインをテーマにした作品を発表。99年、時代小説に転向。「密命」シリーズを皮切りに次々と作品を発表して高い評価を受け、〈文庫書き下ろし 時代小説〉という新たなジャンルを確立する。2018年、菊池寛賞受賞。おもな著書に、「居眠り磐音」「空也十番勝負」「酔いどれ小籐次」「新・酔いどれ小籐次」「照降町四季」「密命」「鎌倉河岸捕物控」「吉原裏同心」「夏目影二郎始末旅」「交代寄合伊那衆異聞」「古着屋総兵衛影始末」「新・古着屋総兵衛」各シリーズなど多数。

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