作品
高校二年のけだるい夏休み、同級生の女の子が続いて死んだ。親しい子ではなかったけれど、こう次々と殺されては……。開高健氏絶賛の都会派ユーモア推理小説。(イーデス・ハンソン)
東京オリンピック前後の猥雑至極な“世界のイナカ”の諸相を鮮やかに描くルポ。かつて「週刊朝日」に連載され、開高健ノンフィクションの傑作として名高かった作品の文庫化。
開高健、渡辺淳一、村上龍、宮本輝、景山民夫、そして阿川弘之が語る「男とは」、「幸せとは」。十二人の男たちの核心にアガワが迫る!
酒、食、阿片、釣、支那風呂など、長年の旅と探求がもたらした深沈たる一滴また一滴。表題作他、川端賞受賞作「玉、砕ける」「飽満の種子」「貝塚をつくる」「黄昏の力」「渚にて」を併録。(高橋英夫)
サイゴン行きの飛行機には石原慎太郎もいたし、19歳の脱走米兵は変な病気をもらっていた。あの面白くて哀しかった時代と人の回想
インパール戦にならぶ全滅戦で片腕を失い生還した下級兵士の老いゆく日々。風化する記憶、言葉にならぬ怒りと悲しみを描く名品!
戦後間もない焼跡の大阪。17歳の開高健とその周辺の泡立つ青春。伝説の同人雑誌時代をはじめ、彼の文壇デビューまでを回想する
なぜ彼の句が現代人の心を揺さぶるのか。何が彼をして泥酔と流転に追いたてたのか。漂泊の俳人の生涯と苦悩を描く異色の山頭火像
謎めいた美貌の侍従に恋し六道輪廻図を見に旅立つ男。不思議な物語の世界を目にした彼は、やがて自らも輪廻転生の環にまよいこむ
漱石を楽しみ、小説の“いま”を憂い、世を去った作家たちを悼む。文学だけが開き得る芳醇な世界にいざなう香り高い文藝エッセイ集
せっかちで、やさしく、茶目っけたっぷりの父だった……。文学の苦悩を背負い体現して逝った作家の、知られざる横顔がここにある
海の色、血の色、月の色——三つの宝石に托された三つの物語。作家の絶筆は、深々とした肉声と神秘的なまでの澄明さにみちている。「掌のなかの海」「玩物喪志」「一滴の光」収録。(佐伯彰一)
開高健という戦後文学に稀有の才能。その発芽、焦燥、飛躍の過程をこれほど鮮烈に活写した文章はない。朋友による渾身の鎮魂譜!
亡友・開高健の人と作品をめぐる七篇をはじめ、著者秘愛の文章を材にその品格美質をとことん解析する。書物の美食家諸氏に贈る本
海の色と、血の色と、月明の色と。三つの宝石に託された三つの物語。同時代を疾駆した作家が死力を尽くしてつづった〈魂の自伝〉
もし酒がこの世になかったら、人生はなんと味けないものよ。開高健、平岩弓枝、星新一、林真理子、大島渚、野坂昭如など著名人九十三人があかす、おかしくてほろ苦い初体験の数々。
「オール讀物」掉尾を飾る名コラムの十七年分を一冊に。開高健、永井龍男、丸谷才一、吉行淳之介など二十四人の作家による珠玉の小品。エッセイの醍醐味が味わえる。(向井)
アラスカを振り出しに北米大陸縦断のフィッシング大旅行。ヌシャガク河ではキング・サーモン釣りに陶酔し、オタワの運河では巨大な怪魚マスキーを仕留めて“奇跡の人”を演じる。
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