作品
新宿、新大久保、新潟そして茨城を点と線で結ぶ怨念と復讐の物語。「彼女」は三代にわたる怨念を晴らすために生まれた「化身」なのか……。
生き神を祀る新興宗教の村で、両親を火事で失った少年。三十五年後にオゾンの匂いをきっかけに記憶が蘇り…。表題作など全十二篇
黒頭巾の男が人を斬るのを目撃した芳年は、あの男の殺気を描きたいとの一念にとりつかれる。狂気の浮世絵師・月岡芳年の若き日々
歌麿の女房おりよが惨殺された。事件の黒幕は幕政を批判する歌麿を憎む老中松平定信。同心仙波の協力を得て、歌麿の反撃が始まる
催眠療法で前世の記憶を蘇らせてしまった男の恐怖を描く表題作など八篇。直木賞受賞の『緋い記憶』に続く本領発揮のシリーズ第二弾
湯殿山麓の映画ロケ地から出土したミイラの所有権を巡って騒動が起こるなかで肝心のミイラが消失、さらに連続殺人事件が。長山と亜里沙、塔馬双太郎が活躍する長篇推理。(小梛治宣)
「直観は正しい。神の観方を体感しているのだ」。自我を捨て、直観に従って生きる著者に、遂に宇宙人からの交信が復活する。画霊・横尾忠則の辿る精神世界の旅、第四弾!(高橋克彦)
幻想小説の新地平を拓いた『緋い記憶』から三年。あの甘美な恐怖が甦る。催眠療法で生前の記憶を甦らせた男を描く表題作など八篇
隠岐——吉野——長野——青森を繋ぐ後醍醐天皇の黄金伝説。幻のコイン、乾坤通宝は果たして実在するのか。密教集団、立川流の正体とは。塔馬双太郎が挑む歴史長篇ミステリー。(井上夢人)
思い出の家が見つからない。同窓会のため久しぶりに郷里を訪ねた主人公の隠された過去とは……。表題作等、もつれた記憶の糸が紡ぎ出す幻想の世界、七篇。直木賞受賞作!(川村湊)
東北の山奥に佇む時計塔に隠された悲しい秘密をえがく表題作など東北の民話が現代に甦る恐怖小説集。「寝るなの座敷」「花嫁」「子をとろ子とろ」「蛍の女」「猫屋敷」他二篇収録。(野坂昭如)
思い出の家が、見当たらない。故郷を訪ねた主人公の隠された過去が、次第に明らかにされていく――表題作など七篇。直木賞受賞作
雪の温泉宿に大学時代の仲間七人が集まり卒業記念のタイムカプセルが十七年ぶりに開けられた。三日後、仲間の一人の首無し死体が……。名探偵、塔馬双太郎が事件に挑む。(笠井潔)
幼時からエクゾティシズムの徒であった平城帝の子・高丘親王は、占城、真臘、盤盤、魔海を経て一路天竺をめざす。読売文学賞に輝く怪奇と幻想の遺作ロマネスク。(高橋克彦)
雪に降り込められた宿で十七年ぶりに集まった学生時代の仲間の一人が殺された。犯人は友人の誰かに違いない。本格推理六百四十枚
一主婦が突然文壇の脚光を浴び、著名なイラストレーター、或いは詩人が踊り出る——重兼芳子、尾辻克彦、吉行理恵氏ら異色作家の受賞作を含む全集最終巻を飾る七篇
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