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銀行員安川信吾は行金五百万円を持ってホステスと逃走した。取引先の隠し預金の極秘メモが決め手だ。しかし思惑ははずれ、殺人事件。そして金融機関の内幕があばき出される。
犬と犬小屋でいっしょに寝たり、カエルの結婚式に出席したり、動物の中に入って暮らし、キャッチした、とっておきの話を集め、動物文学に新境地を開いたエッセイ。(末広恭雄)
他人を笑わせ、他人に笑われ、そのために死ぬほど絵草紙作者になりたいと願っている若旦那のありようを洒落のめした直木賞受賞作に加え、「江戸の夕立ち」を収録。(百目鬼恭三郎)
近親相姦の夢とさまざまな倒錯の図柄、夫の不能とそのあとにくる彼女の神経障害、意図せずに演じた街娼の役割。男との遍歴を通じて精神と官能を追求した長篇。(川村二郎)
かつて歴史は文学であり、あらゆる学問の母であった。著者は歴史の復権のために、情熱をこめて史伝を書きはじめた。悪源太義平、平清盛、源頼朝、木曾義仲、源義経の五篇を収録。
楠木正成、足利尊氏、楠木正儀、北条早雲、斎藤道三、毛利元就、武田信玄を収録。尊氏は気の弱い、人好きのするお坊ちゃんでロボットだったなど、ユニークな観察に満ちている。
大正七年の米騒動で焼打ちされた鈴木商店は当時、三井三菱と並ぶ大商社だった。それが昭和初頭の大恐慌で消え去るまでの真実と大番頭金子直吉の人間性を衝く。(小松伸六)
猿飛佐助は武田勝頼の落し子だった。戸沢白雲斎に育てられ、忍者として真田幸村の家来となり、日本中を股にかけての大活躍。美女あり豪傑あり、決闘あり淫行ありの大伝奇小説。